肴に米菓っていいよね?


紋切り型の頭の悪そうな書き出しになるけれど、男ってのは、須らく難しいことを考えているようで、実はほとんどのヤツが本音のところではなるべくシンプルな理屈なり理念に、自己を取り巻くすべての物事を集約したい気持ちを必ず持っているのではないかとオレは信じていたりします。


かつて80年代地上波の深夜番組で野村秋介さんや鈴木邦男氏が語っていた「肉体言語」という言葉にオレはとても興味を引かれた。表層平和主義で昼間はペンだけ夜はボトルより重たいものは持たないのを信条としてた非力な虚弱体質なくせに。


オレの中では、70年代からの物心のつく成長過程で魅了されたブルース・リー、千葉真一、倉田保昭、ジミー・ウォング、猪木、ジャッキー・チェン、ユン・ピョウ、前田日明、船木誠勝、ジェット・リー(時代的にオレはリー・リン・チェイと呼びたいところだけど)、ジャン=クロード・ヴァン・ダム、ドニー・イェン、ジェイソン・ステイサムなどなど、映像の中の大切なアイコン。ジジイのくせに頭の中だけでは未だ武闘派なの。まったくガキのまんまでバカでしょ?


彼らの、ただ相手より強いだけとは言い切れないその存在感。そこには肉体的な説得力を宿した個々の鍛えられた身体のフォルムの持ち主であるのと同時に、動作というより所作とでも言うべき身体各部の動きのエレガントさや哲学性も内包していた気がオレはしているのですよ。


グダグダ言葉をこねくり回すより、男同士なら本気で拳をまじえてケンカし合った方がわかり合える。そのシンプルな世界。かと言ってテロや暗殺は首肯できないけどさ。


そんな、近所のガキ大将レベルのファンタジー(もしくは梶原一騎的な世界観の)理論をオレは未だに心のどこかで信じているのだ。


それはどこか、三島由紀夫や寺山修司にオレが感じる一種の純情さにも通じていそうな気がするし。やり切れぬほど暴力的なヤクザやギャング映画を観てても同じように思う。


だから、オレは迷ったり困ったりすると、身体に戻る。


最初に離婚した時、管理職背広組に編入された時、それこそ女に振られた時から、仕事に行き詰まったり、誰かを殺しそうなほど憎みそうになったりした時まで、何かしら事あるごとにね。2度目の離婚の時は、すでに片麻痺だったけど、それでもリハビリ自主トレにムキになってた。


そういう(どういう?)わけで、画面に登場した瞬間の首の後ろから肩にかけての筋肉の付き方からして「元ジャニ系」の枠組みなどからはすでにはみ出てしまっている岡田くんのこの映画をオレは観たのですよ。


彼は、本作で実際にアクション監修もしているみたい。


その画面から滲むガチぶりに、オレは尋ねたくなった。ところでキミは、いったいどこを目指してるんだい?


結論として、女性ファンの気持ちはまるでわからないけれど、オレには大変好ましい映画でした。


あと、原田監督、本人も演じたりするからか、異業種からのキャスト選びのセンスがいい。MIYAVY、杏子、はんにゃ金田くん、みんなよかった。


かつて遠い知り合いのボクシング記者がどこかで書いていた。


ボクシングの試合とは「己の持てる技術の交換の場」だと。


その言葉は寝技の応酬となる総合格闘技を見てても通用するなとオレは思う。アレ、将棋みたいだものね?


立ち技の打撃系は予想外のラッキーパンチで試合が決まったりするから、そこへ確率論の要素を入れればいいのかな?


(再び)そういうわけでオレは、このアクション映画を観終わった昨日、手始めに足首を固定する形のシットアップを50回やってみた。今朝起きた時は取り立てて筋肉痛の気配もなかったので、今日は、コレを書き終えたら少し回数を増やしてまたやってみよう。


今後の定番スケジュールに組み込むとしたら、まずは無理せず週2回くらいから始めるかな? 元来めんどくさがりで不真面目なオレは筋トレが嫌いな方だけど、腹筋をイジメるのだけは好き。BGMにするプレイリストも何とかしないとな。


そして最後に、また過去恥部を白状しておこう。


オレはガキの頃、初代アニメのタイガーマスクのエンディングの歌を聴いただけでよく泣いていた。


すでに孫が二人もいるいま聴いたら、オレはどうなるんだろ?


https://www.bookbang.jp/oshikatsubookguide/article/2339#:~:text=%E4%BD%95%E3%82%88%E3%82%8A%E5%A4%A7%E3%81%8D%E3%81%AA%E9%81%95%E3%81%84%E3%81%AF%E3%80%81%E5%85%BC,%E5%8B%A4%E5%8B%99%E3%82%92%E3%81%97%E3%81%A6%E3%81%84%E3%81%9F%E3%80%82