帰ってきたヒトラー | キ〇ガイの記録

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精神異常者のたわごと

かの悪名高いアドルフ・ヒトラーが、現代ドイツにタイムスリップして来る話。

 

ドイツへは行った事も無いけれど、現代のドイツにおいて、ヒトラーという存在がマイナスのイメージを持たれるタブー的存在である事ぐらいは、聞いた事がある。

 

しかし誰が見ても「アドルフ・ヒトラー」と分かる格好をした彼を、民衆はモノマネしてる芸人と勘違いし、歓迎。

どうやらヒトラーも、その勘違いに気付いてた様子。しかしあえて強固に誤解を解こうとせず、むしろそれを利用し、昔達成できなかった野望を成就させようとする。

 

ヒトラーについて詳しく調べた事はないけど、確かにこんな感じだったろうな、と思った。

本当の意味で頭が良いというかセンスが良い。大衆が望む事を察し、心を掴む。

多分、この映画を観ていてヒトラーの人間的魅力に惹かれた人は少なくないんじゃないかと思う。

 

で、深く物事を考えない。

ナチスと言えば差別偏見が当たり前だが、彼は女性副社長のベリーニと何の疑問も感じず手を組むし、秘書で仕事仲間のザヴァツキの彼女でもあるクレマイヤーがユダヤ人と知っても、さして気にとめなかった。

 

そして意外に思うかもしれないが、こういうレイシストは珍しくない。

もちろんそうでない人もいるけど、そういう人は大概影響力が無く、保守からも馬鹿にされてるので、あまり脅威ではないのかもしれない。

 

深く考えない人は魅力的。ノリが良く、楽しい。ヒトラーが正にそれだった。

しかし、この考えなさがあれだけの悲劇を引き起こした事は忘れてはいけないと思う。

 

 

現代ドイツも、日本同様に貧困、差別、出生率低下に悩んでいるらしく、そのためかもしくは、どこも所詮人間の集まりなので、人間の本質からして違いはさして無いのか、日本との既視感を感じた。

 

ドイツの極右弱小政党、党員は、きっとネットでは威勢良いんだろうな、と思わせるような、おどおどした大人しい人達ばかり。

そして正に、桜井誠ドイツバージョンという言葉がぴったりなボスは敬愛するヒトラーに怒鳴られ、泣きべそをかいていた。

 

どうやらドイツの極右組織には、ネット弁慶タイプと武闘派(ネオナチ)が居るらしい。これについては、日本には前者しか居ないよね?いや、良い事だけど。

 

そして普通の一般人とされる人達が隠し持つレイシズム、それを利用しようと考える人々という構図も日本と全く同じ。

 

ヒトラーがタイムスリップして来なくても、魅力的なレイシストは数多く存在する。

森友学園で話題になっている籠池夫妻も、ニュースで見ただけで人間的魅力の強い人だと分かるし、橋下徹も同様だと思う。

安倍夫妻は、現在はどうか知らないけど、ちょっと前までは本当に人気があった。

 

ヒトラーがコメディアンとして大衆の心を掴むようになると、youtuberが彼をネタにし、動画サイトではヒトラーのMADが作られるようになる。

 

そんな現状について、戦時を知る認知症の祖母は「あの頃も、最初は皆笑って見ていた」と言い警鐘を鳴らした。