2018.1.14 くれなゐ塾
「Microscopic Endodontics」 講師:井澤常泰先生
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◼︎Change ; Ni-Ti, Surgery,Microscope, MTA,CBCT、
◼︎現在、歯科用顕微鏡に求められているものは?
→zweiss以外は開発できない。 顕微鏡がないと、口の中を覗く→腰痛、肩こり。それがなくなるので歯科医師人生が延長となった。
◼︎History
1953~1954 : フランスボルドー第二大学: 初めて歯科治療に顕微鏡を使用、当時耳鼻科でトレーニングを受けていた。
2000:pico発売。 それから色んなオプションが入ってきた。本質的に視えるものは変わらなかったが使い勝手や動きは変わった。 これが15年。
2017~:External登場 : varioscopeによってフォーカス合わせが楽になった。 更に発展すると恐らくAutoになると思われる。 そしてブースターがついているのでより明るく。
記録装置:内蔵のカメラ(200万)からルーターを飛ばしipadに飛ばせる。
◼︎倍率とは? Magnification Chart:
Mc 0.4 0.6 1.0 1.6 2.5
MT 3.5
⬛︎ポジショニング:先生は全て12時の位置、そして直視
⬛︎outline ethicleの重要性。 自分では見えているがビデオには写っていない。画面の中心にきていない。 ハイビジョンカメラは16:9、実際には円。
⬛︎Factors Affecting the long-term Results of Endodontics Treatment; Sjogren,1990 JOE
抜髄:96%,, 再治療:根尖病変あり:62%。
⬛︎Mb-2: Mb1- 2mm
⬛︎上部拡大・根管口明示:先生は内側のストリップパーフォレーションを避けるためにゲイツは使用せず、ラウンドダイヤモンドの超音波を使用するとのこと。 そして根管が見つからなかったら無理をせず外科。
⬛︎ledge;これが一番多い。学生の場合;半分、エンド専門医:1/3(抜髄ケース)もしなった場合は洗浄必須そして無理なら外科。 作らないようにするためにはクラウンダウン。
⬛︎#10→#15:これは鉄則。1.5倍。
⬛︎破折ファイル:根尖はあまり無理して取らない(80%は治癒)。中央は取る。
⬛︎破折:PPDが出るのは6割程度。
⬛︎Surgery;TRS;59%, EMS94% (あくまで2010年のペン大)
う~ん、、、
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午後:内藤先生
昨日の続きより、
⬛︎犬歯誘導のシャープさと、咬合の垂直化を総義歯に応用できるか?
・食事をする局面、ブラキシズムに対する局面
フルバランス:転覆しないのが目標、 ただ食塊があると基本的にその動きは出来ない。
限定された範囲(良好な顎堤、ブラキシズム弱、コンダイルが30°以上)には先生はCanieGuidを使っていた。
・中心位記録:先生ですらドーソンのバイラテラルで安定した位置を確保するのは難だった、今は一切使っていない
⬛︎今、何故CRなのか?
例)咬合挙上:中心咬合位で挙げてもすぐに変わってしまう。 基準となる定点としてはCRの方が信頼性が高いだろう。 Centric Relation : Reference position(swavicek)
⬛︎改定されたGPTを踏まえた上での内藤先生の用語まとめ
中心位:安定し、緊張が少なく比較的再現性の高い機能的な頭蓋と下顎との関係。下顎頭は上前方45°に向く。
ある状態を表す用語の概念にすぎない。
臨床的中心位(off the disc):下顎頭が回転運動するある垂直的位置において下顎頭が上前方に位置する下顎後退位。
恐らく開閉口時の下顎頭は回転のみで、移動の要素は極めて少ない。安定し痛みが少なく、再現性があれば治療用顎位として利用されうる
修復治療の目標値
第一項目:1. 0~0.5mm(CO~CR)
2. Vertical ; Incisal 4mm、Canine4~5mm
3.Horizontal Incisal 2~3mm、Canine:1~2mm
4._
第一項目がゼロになることは稀である。ゼロに設定しても2年以内にズレが生じやすい(オケソン)。 ただ修復の範囲に限らず一度はCRを調べておく。
⬛︎顎位を探すとき、反射機構の鋭敏な前歯に頼るが筋肉靭帯が正しい閉口をするのか
Memory Engram(記憶痕跡)
・学習した特定のニューロン集団が物理的、過g買う的に畚うっかして脳内に蓄えられ、何らかのイベントが起きると、この集団が活動し、記憶が思い出される。
・閉口時にわずかな干渉があると記憶に残り、そこを反射的に避け筋肉が顎位を変位させてしまうことがある。
→新しい記憶痕跡をつくっていく。
・偏位した位置を快適と感じて筋肉がスパスムを生じない歯にで咬頭嵌合位と認識することが多い。
→今見ている咬合位はその患者さんがもつ「記憶痕跡」の結果かもしれないという認識しておくこと。
不用意な咬合紙の使用が信頼できない理由の一つ。
その偏位性の閉口位をたった一回の誘導では忘れない。(Deprograming)
→筋肉の記憶痕跡は急いではいけない。
・バルサ材:二枚~3枚噛んでもらい、2分間顎を後方にて前歯で少し甘噛みする。
最後の20秒間は少し強く噛んでもらい、すっとバルサを抜き(大開口はさせない)、臼歯に咬合紙をすぐに入れ(ときにワセリン)、1~2回目が勝負。 歯牙の正中ではなく、下顎の正中にセットする。 通常は下顎中切歯の幅をこえないこと。 練習と確認を繰り返すこと。 スプリントの時はバルサを厚めにして咬合採得
Anterior Jig;としてこの時に下顎頭は前上方45°だろう。
Fulcrumを作らず安静位空隙も障害しないスプリントで顎位の安定をせたい。
スプリントは精密さにかけ、スライドや新たな反射をつくったり、Rotationを示しやすい。
先生は1~1.5mmで4-4までのAnterior splint
・顎位は常に適応変化をつづける浮遊するシステム。周囲との関係性の中からその位置を自ら探し出していく(時計の歯車もそう、遊びがある)→関係性の追求が重要。
⬛︎Occlusal Diagnosis can only be made from CR.
ただCRが拡大解釈され、天然歯列の咬合調整から単冠、全顎まですべてに適用した時期もあった。 最終修復に利用するか否かは別問題。
各種咬合学セミナーでの「中心位における咬合調整」
Q:何をするのか? A:下顎をCRに誘導し、蝶番運動により開閉口させCOとの間の干渉を除去する。
Q:CRとは何か? A:~~~生理的な位置。
→じゃあこの生理的な位置とは?? そこの検証は一切なし。
Q:どこにあるのか? A; 生体の中、、、
Q;見たことがあるのか? A;。。。?
Q:どうやれば表現できるのか? A:Dawson,Miomonitor,splint,Axiograph,,,,,,,,,,,
Q:継続して保存できるのか? いついくのか?そこで咀嚼するのか? 嚥下時にそこにいくのか? 発音発語でその位置にいくのか? 概念として「あるだけ」ではないのか?
A;,,,,,,,,,,,,,,
「用語、あるいは概念としての CR」
「CRが生理的であるとの根拠は?」 →「非CRは非生理的であるとの根拠は?」
→対立軸にあるものなのか? CRと非CRとの間はどう表現されるのか?
⬛︎「高い」「低い」:「高く感じることはあっても低いことは訴えない。本当に高いのかはわからない。
⬛︎Wolffの法則:形態は外部からの力に適応して変化する。
治療行為→基準位の受動的な変化 → 基準位の能動的な変化 ただ予想は出来ても100%ではない。
⬛︎CR・非CR: かつでは二元論であった。CRと非CRとの間には濃淡がなかった。
是か非か。状態は「線」で二分されるものではない。
常に状態には「真理」は連続的、段階的である・・・KultGodel;
つまり「状態」は関係性の中で適応変化する。 体温、血圧、脈拍、疲労、メイド
「状態」には「Variation, Range, Zone」があり、全体をRZ(参照域:Reference Zone)と考える。
PRP(Physiological RP) ーーーーー「DRP(Deranged RP): 決して二元論ではない。
その中に、どこかに、TRPが存在する。 その発見の助けとして様々な方法がある。
そしてTRPはTEP(Therapeutic End P)に向かう。 そしてPRPの答えはピンポイントで決まるわけではない。
近づいたら「終わり」ではない。 そこから「正の調整(Up regulation」がおきるのか「負の調整( Down regulation」がはじまるのか。
RZはCMSの「ある状態」における「下顎位の全体像を表現する概念」
CRやCOはそのうちの特定のいわば下位のカテゴリーに定義される。
CMS全体が動的平衡の流れに乗っており、CRもCOも例外ではない。
CRはある瞬間の参照点であり、常に「普変の定点」と認識することはできない。
Zoneだとしても、修復を作るときに、かつてのロング線トリックやワイド線トリックを出発点とすると、No homeの状態になってしまう。
時間の経過により、動的平衡の流れに乗って変化していく →up or down
やはり内藤先生のお話は概念が素晴らしかったです🎶