単に同じ赤い色のものを並べただけではない。
その有り様や、連想されるものは対照的だ。
同じ場所に佇むものと、人家やビルの間を走り回るもの。
投函する時のカチャリという小さな音と、サイレンのけたたましい響き。
手紙や葉書を通したゆっくりとした他者とのつながりと、まずは自分と家族とを守らねばならない人生の火急。
そういった対照を一つずつ並べてゆくと、一つの町あるいは街のたたずまいから、そこに生きる人間の営み、内面までが浮かび上がってくる。
特にその内面を浮かび上がらせる装置として「冬」が働いている。