狂ひなく瀬戸際をゆく冬の蝶 光部美千代「瀬戸際」は生死の境。「冬の蝶」は作者の魂の暗喩だろう。「狂ひなく」は、“正確に”“平静に”といった意味だが、意味以上に自らの生命あるいは魂の行方をじっと見つめ、見定めようとする作者の意志を感じさせる措辞。