東京メトロ根津駅の改札前にある、無人貸本スペース。
読みたい人は勝手に持っていっていき、読み終わったら返却する。
返却されるかどうかは利用者の良識次第。
もっとも、書架に並んでいるのは茶色くペラペラになった古本。
古本屋で買ってくれそうもないものばかりだから、失敬する人は少ないのだろう。
ひととおり眺めたが、どんなのがあったか記憶に残っていない。
少なくとも私の興味を引くようなものはなかったということだ。
借りていく人はいるのかいないのか。
こういう取り組みをしているのは、知っているかぎり根津駅だけ。
根津が「文学者の町」を謳っていることによるのだろう。
東大も近いし、知的な雰囲気を醸し出そうとしているのかもしれない。
アイデアは悪くないと思うが、いかんせん質も量も貧弱で、むしろ逆効果のような気がする。
むしろ鴎外など関連する文人や東大のグッズなどを売ったほうが町おこしにつながると思うのだが。