year2066. 原作ふく
December,25th
Tokyocity
師走に入り、Xmasを迎えた東京
空は曇り、うずうずしている
天候は、夕方に彼らが舞い降りる模様
下の世界の人々が忙しく動き回っている
回想
去る11月のアメリカ軍によるアレックス(モササウルス)捕獲作戦は失敗に終わった
米国に最新技術の漏洩を行ったミラは、外交官キムラと共に捕獲作戦やその後の計画に帯同
だが、チェルシーのチームによってミラの暗殺が行われるが、研究施設でミラは束縛され、マレの助言通り、生かして東京へ連行することができた
その際、研究施設で外交官キムラがチームと交戦、プロフェッサーマグマの開発した最新の赤い戦闘スーツ「アルファ」が立ちはだかる
あまりに強大な力にチェルシー、レイがピンチに陥り、助けに入ったロイとトーマスもやられてしまう
最大のピンチに、エムとユウが割って入る
エムが開発した最新の紫の戦闘スーツ「オメガ」でユウがキムラを打ち倒した
ソウが米国の計画をFBIに流したため、ワシントン本部FBIの強制捜査がホワイトハウスに介入、タムラ大統領が連行される
軍の研究施設へ強制突入し、キムラはじめ関係者が続々逮捕され、
プロフェッサーマグマは行方をくらましたままだ
一方、モササウルスのアレックスを助け出そうとマレはマイとチェルシーのチームより先に海軍施設へ潜り込むが、アレックスは施設内でコメモンドの影響で凶暴化してしまう
チャンの見た未来の通り、アレックスはワシントンDCの街を襲い出す
街の人々が逃げ惑う
アレックスが淡い光弾を吐き、周りを破壊し続ける
怒り狂うアレックスに、マレがアルテミスに変身し、立ち向かう
アルテミス・・マレが装着する青いパワードスーツ、マレ専用に女性らしいフォルムをしている
ティーラー。あの時と同じようにしたくない、マレの強い意志があった
特殊ワープホールを使用したネオクイーンに変身したオーマが現れ、
エムから託されたという新たなウエポン「グングニル」を、オーマがマレに渡す
「オーマさん？」
マレは金色のクイーンを見て驚く
「マレ、お待たせ、エムの最新作よ」
リーディングカードに黒い槍が描かれている、どこかで見た形をしている
「グングニル。アレックスに撃ち込んで！」
マレは一瞬ためらうが、
「・・はい！」
左腕のエムコンに差し込むと、空間から漆黒の槍が現れる
ネオクイーンのサポートを受けながら立ち向かうマレ
アレックスは抵抗し、より強いエネルギーをチャージしていく
「今だ！」
コメモンドの強大な力を抑えることができるグングニルがアレックスを穿つ
コメモンドの影響が収まり、アレックスは正気を取り戻した
マレは、アレックスを救えたそれが何よりの救いだった
翌日、
タムラ大統領の逮捕の報道は世界中に衝撃を与え、政府の要人が多数逮捕されるという前代未聞の汚職事件に発展し、後に資金が南アフリカ政府から流れていたことが判明した。
回想が終わり、
東京
PM16:00
予定より早く雪が降りてきた
音楽事務所・UNICORN
マリアがパソコンを開き、打ち込んでいる
シンプルな黒髪で落ち着いた雰囲気
「LOVEりん、と♪」
「いけそうかな♪」
カサハラがマリアを気遣う
「マリアお疲れ」
カサハラがカフェオレを持ってきた
「カッサーさんありがとう♪」
カフェオレを受け取るマリア
「どう？企画書」
カサハラが覗き込む
「はぁい♪」
マリアがうきうきしてきる
「MorningMusume67のスペシャルライブイベント2067LOVEりん♡」
「そうね・・来年行けそうね娘。、企画書通ると思うわ、ありがとマリア」
「もう・・一年ね」
思い出しながらカサハラがいう
「はい。」
マリアが神妙な顔をする
「どうなるかと思ったけど、皆みんな強いわ」
ソウによるXmasライブ襲撃事件から一年が経った
メンバーの殆どは回復、復帰までになれたが、
チャン、ニコル、サラ、マリアはまだ治療が必要な状況
やはり、精神的な治療はメンバー共通でマーガレットも治療を受けてきた
経過を見る必要があるようだ
ソウはまだ生存しており、本来なら終身刑に等しい重罪を免れたのは、ジョーダン大統領が能力を買ったからだ
事実、ソウはアメリカの汚職を炙り出し、評価された
カサハラが窓を見て
「雪も降ってきたし、Xmas本番だね」
「あ、昨日のイヴ、クレセさんからプレゼント貰いましたぁ♪♪」
マリアが嬉しそうにニコッとする
スタッフがカサハラに声をかける
「カシワギさん、ANGERMEのライトさんが来られました」
「！、そうだわ」
カサハラがロビーに行くと、ANGERMEのリーダー・ライトとエースのクラマ、と女性スタッフが立っていた
「お久しぶりです、ANGERMEの武内ライトです」
「上国料クラマです、宜しくお願い致します」
カサハラは二人に挨拶
「お待ちしておりました、マリアも同席したいようです」
「マリアちゃん来てるんですか！嬉しい！」
ライトたちはマリアと会い、ハロープロジェクトの再結成プロジェクトを話し込んだ
ライトたちは、東北の宮城を拠点とするTUBKIFACTORYが、41年前の世界超大恐慌で解散せざるを得なかった当時のTUBAKIファクトリーの再結成であることを突き止めた
2066年に世界的メガヒットした間違いじゃない泣いたりしないが、リブート楽曲であることも判明している
神奈川のジュース&ジュースは、既にANGERMEと合流し、MorningMusume66とコンタクトを取りたがっているという。
ライトたちの話し合いの結果、来年の1月に各グループのリーダーがUNICORNにて、協議を行うことが決定した。
東京豊田区・巣鴨
既に大勢の人が行き交う
巣鴨地蔵通商店街 Xmas仕様に、至るところに電装飾やツリーが飾られている
おらゆる店の建物自体、昔ながらの雰囲気を醸し出しながらも、最新技術コメテリアが使われている
マレとタケルはデートのため東京まで来ていた
巣鴨の雰囲気に似合わないほど、お洒落なカフェでマレとタケルは休む
鴨型のロボットがお客を出迎えている
「いらっしゃいませクア！」
マレは、タケルの顔を見ず、ぼっーとモッサーのことを考えていた
モッサーことモササウルスのアレックスは、ワシントン襲撃後、行方が分からない
マレはモッサーの事で頭がいっぱいになっていた
「モッサーどこに行っちゃったのかな・・・」
「マレ、お〜い」
マレがタケルの声に気付く
「あ、ごめん！」
「・・モッサーのことか？」
タケルは言いたいことがあるような口調でいう
「え、、あ、・・」
マレは戸惑う
「おまえさ、ずっと考え事してるし、あの恐竜のことそんなに気になるのかよ？」
「ご、ごめん、タケルとデートしに来たんだよね・・」
回想
グングニルがアレックスを穿ち、コメテリアの暴走が止まった
アルテミスの変身を解除し、
「モッサー！」
マレが駆け寄り、
ワシントン軍の戦車がアレックスに向け砲撃
だが、
オーマのネオクイーンによるハイパーサイコキネシスが砲撃を無効にしてしまう
「モッサー！モッサー！」
マレはモッサーを呼び続ける
「・・ガル・・」
どうやら、アレックスは人語を失っているようだ
「ごめんなさいモッサー、こうするしか・・本当にごめんね」
すがり泣くマレ
アレックスがマレに寄り添うように優しく顔を擦り付ける
マレは、感情が高ぶりアレックスの頬にキスをする
「マレ！アレックスと逃げて！」
オーマが叫ぶ
「嫌です！私もアレックスを守ります！」
アレックスが動き出し、海へ向かおうとする
「モッサー！ちょっと待って！」
その時、空軍の戦闘機の銃撃がマレに向けられようとしていた
オーマが戦闘機を見て叫ぶ
「マレだめ！！」
間一髪、生身のエムがマレをシールドユニットで護る
「え、エム・・・」驚くオーマ
「きゃ！」
オーマが撃たれてしまう
エムはオーマの前に立ち、自身とオーマを特殊シールドで囲みオーマを護るエム
「やめてもらおうか」
命令を出している上官が攻撃を停止させる
「タムラ大統領が逮捕された、もう終了ということだ」
・・・・・
回想が終わり、マレはタケルに問いかけるが・・・
「あれ以来、横浜の海にもいないし」
「まぁ、恐竜だからなそりゃ泳ぐさ」
タケルはケーキを食べながらいう
「恐竜って、モッサーは仲間なんだよ、心開いてくれたんだから」
マレはタケルを説得するようにいう
「だって、仲間って言ったって恐竜は恐竜なんだぞ」
タケルは言い返す
「ちょっとなんでそういう事言うのよ、いいじゃん、あ、もしかして嫉妬してんの？キスしたっていいじゃん！」
マレは怒ってしまう
タケルが吹き出す
大きな声が店中に響く
「き、きす？キスしたのか！マジで？」
店中のお客も、マレとタケルを凝視する
マレが我に返るように顔を赤らめる
「ちょ、ちょっと！声大きいし！き、すしてない！してない！」
タケルは呆れ、言葉が出てこない
「おま・・」
そこに、老夫婦客が口を挟む
身なりの良い老人が怪訝な顔をして
「ちょいとおまえさんたち、静かにしてくれんと、周りに迷惑だ」
「あ、す、すいません！」タケルが謝る
「まったく、これだから若い者は・・、ここは(巣鴨)わしらみたいなもんが落ち着けるところだったのに・・・」
身なりの良い老人の妻がなだめる
「いいじゃないの、若いんだから」
「すみません、出ます！」マレが慌てる
マレとタケルは急いで会計を済ませ、店を出る
鴨型ロボットがありがとうと言っている
マレとタケルは言い合いに
「ったくマレがあんなこと言うからだぞ」
「タケルもでしょ〜！モッサーに嫉妬してさ！」
「だから嫉妬してねえよ！」
タケルが怒り出す
「なんだよ！せっかくデートなのにさ、もういいよ！帰る！」
マレは、はっとする
昨年、レオとのイヴデート
自分から気持ちを離し、台無しにしたあの日の事を思い出した
「ご、ごめんなさい、私・・タケルが好き・・本当にごめん・・」
タケルが急に態度が変わったマレにきょとんとする
「お、おう//////」
マレは、タケルの顔に近づき
「んん！」
マレがいきなりキスしてきたのでタケルは硬直する
それが、通りすがりの大勢の周りの人にも見られ。
あら、若いっていいわねー
ぷっ（笑）ここでー（笑）
あつあつ〜♪
クスクス笑い声が
・・・・・
東北・宮城
とある場所。異空間アカシックレコード
緑に光り、数字や記号が周囲を回る電脳世界のような空間の中央に、向日葵を模したAIロボがある
この向日葵のAIは、2011年の東日本大震災で奇跡の一本松と言われた樹木の遺伝子から作成されたらしい
向日葵のAIが一人の女性に話している
「ねえ、これ見つけたんだ
カバーなんだって」
宙に映し出される
手に触れると、耳に音楽が入ってきた
・・・・いいね、私、一番好きかも
Xmasだけど、こういう曲好きだな
向日葵のAI「そう、まさか私たちの先輩に当たる人が歌っていたなんて感動だね、マリン」
「ええ、そうね」
TSUBAKIFACTORYは41年前に解散したハロープロジェクトの伝説のアイドル。
当時のメンバーたちの意志を継いで、結成されたの
「果たせなかった想い、私達が叶える」
向日葵のAIが少し呆れたようにいう
「またそうやって強がる〜、今日はXmasだよ〜、デートしたい！とかないの？」
「私はアイドルだよ、ルア」
マリンが言い返す
Xmas本番の東京
東京スカイツリーがライトアップイベント
街の雰囲気はXmasモードで多くの人が年に一度の日を祝い、楽しむ
未来2066年になっても変わらない光景だ
続く