year2066. 原作ふく
Cuba・habana
2066年。キューバも発展し、植民地時代のコロニアルな建物はまだ残るも、近未来を思わせるメタリックな建造が多い街並みに
首都ハバナ
大通りに、数多の電気自動車が疾走している
名物のクラシックカーはなんと外観はそのままに、電気自動車に換わっている
その中に、黒い電気自動車型リムジンが
辿っていくと、
キューバ政府大統領官邸に行着く
リムジンの後ろドアが開くと、
キューバ大統領グリン・カムが降りてきた、秘書が迎える
「グリン様おかえりなさいませ」
「ああ」
秘書がグリンの荷物を預かると、官邸玄関へ
「この度はお疲れ様でした、すぐコーヒーを」
「東京から話はきたか?」
「いえ、動きはありません」
グリンがゆっくり大統領室に腰を下ろす
コーヒーを入れながら秘書が東京について話し出す
「グリン様、挨拶程度の会談とは言え、東京は侮れません」
「ふっ、何を恐れているのだコジロウ、我がキューバは恐れない」
手元にあるカードをまるでマジシャンのような手捌きで操る
「このカードがあるのだからな」
そのカードは、東京の技術でも見たことがない物だ
AM10:00頃
その頃、神奈川横浜高校2年A組は2チームに別れて課外授業という名の旅行
マレはモエ、タケルと同チームに
クラスは全20名、10人ずつに分けられた
ハバナから東方150㎞にあるバラデロ
バラデロリゾートホテル・メリア・ラス・アメリカス
マレたち5名、マレ、モエ、タケル、エミ、コウキがチェックイン
他の5名は別のホテルにチェックインした
今回、責任者のミナミ先生、サトウ先生、ムラカミ先生もチェックイン
ホテル内は、陽気な国らしく鮮やかだ
このホテルは、オールインクルーシブ
施設内や飲食が無料で、ビーチにも行けることができる
今日のスケジュールは、
午前はプール、午後は昼食、ショッピング
マレは、ツインの部屋でモエと同部屋
タケルとコウキが同部屋
エミとミナミ先生が同部屋
サトウ先生、ムラカミ先生が同部屋
説明すると、一グループに教師3人がベストらしい
緊急時に教師1人にならないためだ
午前中はマレたちがプール
既に多くの観光客で賑やかだ
マレは、人生で初ビキニ
お気に入りのデイジーのビキニだが慣れずそわそわ
モエとエミもビキニだが、慣れている様子だ
タケルとコウキと専用水着でプールに
ミナミ先生たちは責任者なので水着を来て監視役
モエは、Youtubeで配信中
「モエモエちゃんねる~♪今日はキューババラデロリゾートにきてまーす!リゾートホテルのプールに来てるんですけど、
ビキニは~♪フリル付きのピンク~♪どうですか~♪」
回って見せる
トレードマークのピンクの髪が目立っている
「はい!次エミ~♪」
「いいよ私は」
「ちぇー、じゃマレ!」
「え~はずかしい」
「むう~、それでもMorningMusumeか~!」
「皆かわいいわよ!」
ミナミ先生が黒のビキニを着ているが、白の衣服で隠している
「ミナミ先生!、自慢の私たちの先生でーす!」
「神奈川横浜高校、2年A組担当のミナミで~す♪あれ、モエ、これ世界配信?」
「Youtubeなんで一応!」
「すごいじゃない!マレもエミもこっち!」
「はい!クラスメイトも来てくれました~♪」
エミ・モニカ・鈴木は、青のホワイトラインクロスのビキニでCOOLな性格と相俟ってビューティーだ
エミは茶髪のセミロングに緑のコンタクトレンズ
地元芸能事務所からの契約の話もきているモエが勝手に事務所契約の話をすると、エミは苦笑いする
「事務所さんお話まってま~す♪」
「モエが話進めてどうすんの?(苦笑い)」
「いいよね~、だって私有名タレントだもん♪」
モエがそう言うと、ミナミ先生はMorningMusume’66のマリコルことマリアがリゾートに来てることを教える
「うっふふ♪モエ実はね、今日MorningMusumeのマリコルちゃんがリゾートに来てるんだって♪」
マレとモエは初めて聞くことに嬉しさが込み上げる
「え!ミナミ先生本当ですか!」
「わ~嬉しい!聞いてないです~!」
バラデロビーチ
白い砂浜、鮮やかなコバルトの青い海のコントラストは人気がある
その中、
MorningMusume’66のマリア・コール・マキノが最新写真集撮影のため、バラデロを訪れていた
本来なら、プラヤパライソでの撮影だったが、
バラデロでも撮影したいとの写真家のバニー氏の意向でバラデロリゾートをセレクトした
マリアがバニーの指示でポーズを決めていく
シホやリカ、スタッフらが見守る中、
「おっし、マリアちゃんいいね~!」
「じゃ、次ね」
「は~い♪」
バニー氏もマリアに合わせ、地面に寝そべってカメラのシャッターを押していく
「へ~い、さいこーだねマリアちゃーん♪」
シホとリカがマリアの様子を見ながら話し込んでいる
「バニーさんノリノリね」
「うん、でもほんと良かったよ来れてさ」
「けっこう大変だったけどさ。こうしてマリアが元気でいてくれるって、私たち救われたわ」
「強がりなのよ」
「え?」
「あの子は、人一倍気遣いな子よ、私たちに心配かけないよう、ずっと笑顔だもの、ほんと、こっちが申し訳ないわ」
「マリアは私たちの自慢のアイドルだね」
「そう・・だね!」
「シホさーん!リカさーん!きゃははは楽しいー♪こっちきて~!」
「撮影中だっての(笑)しょうがないなぁ」
「いきましょ!」
PM15:00頃
撮影終了後、アメリカスホテルで、マリアはマレたちと会う
ホテル内のホール
マリアがシホと白いチェアに掛け、くつろいでいるところを、ショッピングを終えたモエとマレは見つける
2人ともラフな格好だ
マレが黄色のシャツに青のショートパンツ、白いサンダルモエがオレンジのシャツにピンクの半ズボン、黒のサンダル
「マリアさん、お久しぶりで~す♪
マリアが驚く
ピンクのアロハ風のTシャツに、水色の半ズボンを履いている
「あれー!モエちゃーん!、マレちゃんも!」
「昨年はほんっとにありがとうございました♪」
「こちらこそー♪、どうしたの?2人?」
「実は、課外授業なんです、あ、シホさんすみません、お疲れ様です」
「マレちゃんお疲れ様♪、課外授業なの?」
「はい、という名の旅行ですけど・・」
「楽しんでね!」
シホの目線先に、コウキと、タケルが
コウキとタケルが、マリアに驚く
「うっわ、本物のMorningMusumeじゃん!タケルやったな」
「いや、俺は違うよ俺は・・」
「ちょっと~、マリアさんの目の前でやめてよね!」
モエはあまり気が乗らない顔をする
マリアはモエに友人かと聞く
「おとももち?」
「はい、クラスメイトのタケルとコウキです」
コウキがテンパる
「こ、こ、こうき・・です!」
「マリアです。宜しく♪きゃは♪」
とびっきりのsmileに、コウキが昇天する
それを見ていたタケルは、マレをビーチに誘い出だす
「ま、マレ、ちょっとよ、浜行こうぜ」
「は?何いきなり。挨拶しなよ失礼じゃん」
「あ、すいません、タケルです。マレさんとお話いいですか?」
マリアが勘づくと、マリアがマレに耳打ちする
「マレちゃん、あれよあれ♪」
「え?」
「ちぇー、マレ、ドンカンだぜ~」
「え?」
タケルが恥ずかしそうに目線を逸らすている
「いってあげて♪」
「ほーれ、いかんかい!」
マレの背中をポンと叩く
一度部屋に戻り、マレはタケルとビーチへ
目の前には広大なコバルトの海、白い煌びやかな砂浜が広がっている
風がちょっと冷たくなり、辺りの雰囲気が変わってきた
「すげえよな、別世界だ」
「ほんとだね」
「どこ行くの?」
「ん~、ぶらぶら」
「なにそれ(笑)」
タケルとマレはしばらく砂浜を歩く
そっと、マレの右手がタケルの左手に重なる
明後日20日は、ハバナで国会と大統領官邸の見学の予定
その翌日21日には、キューバと東京との会談が予定されている。
続く