減損の兆候があると判断された場合は回収可能性のテストを次のステップで行う。言い換えると減損損失の金額を測定する前に、固定資産の帳簿価額が回収可能かどうかの判断を行う。次の手順にて回収可能性の検討を行う。
1. 固定資産のグループ化を行い、キャッシュフローを生成する最小の単位でグルーピングを行う必要がある。
2. その固定資産グループの割引前将来キャッシュフローを見積もる
3. 割引前将来キャッシュフローと固定資産の帳簿価額を比較する。
a. 割引前キャッシュフローが固定資産の帳簿価額を上回れば、その固定資産のグループは回収可能と判断される。しかしながら減損の兆候が出ていることを鑑みて、その企業の減価償却の方法を再度検討し、耐用年数を短縮させることを検討する。
b. 割引前将来キャッシュフローが固定資産の帳簿価額を下回れば、その固定資産の帳簿価額は回収可能ではないと判断される。よってその固定資産の公正価値を算定する必要がある。
さて、この固定資産のグルーピングなのだが、これは非常に企業が判断が入るところである。基本的にグルーピングされる固定資産はその固定資産同士を使用することによってキャッシュフローが生成される最小単位のことである。しかしこれは本当にどう判断するのかが難しい。そこでASC360では設例を紹介している。例えばあるバス会社があるとして、そのバス会社は5つの路線を運営しているとする。5つの路線にバスという固定資産が宛がわれているため、5つの路線別にどれだけのキャッシュフローが生成されているかは識別することは出来る。そこで一つの路線が赤字ではあるが、その路線を廃止することを企業は検討をしていない。何故なら契約上の拘束があったり、また法的に出来ないからである。この場合は5つの路線を一つの固定資産のグループとして考えるのが妥当である。何故ならその企業は1つの路線を切り離して考えることは出来ないため、独立したキャッシュフローの生成単位とは考えられないからである。一方その企業はその5つの路線のいずれかをいつでも廃止することが出来るのであれば、その赤字の路線は独立したキャッシュフロー生成単位であると考えることが出来るため、減損損失を認識することになる。