1:ロンドン・バスツアー with ジョニー・ロットン | ブリテン君のスクラップ帳

ブリテン君のスクラップ帳

ブリティッシュ音楽とUKサブカルチャーを好みます。

グレートブリテン
及び北アイルランド連合王国
United Kingdom of Great Britain
and Northern Ireland
国の標語:Dieu et mon droit
神と我が権利)
神よ女王を護り賜え)
{085CE22D-3AF2-4E3D-8194-BEC83AA7C3FF}
はじめまして。


ブリテン君と呼んでください。

古いことばかりが好きなので、
新しいことをいろいろ教えてください。

よろしくお願いします。

第1回なので、まずはロンドンの聖地巡礼から始めたいと思います。



どうぞ、私と一緒に『ライド〜ン!』

はじめの見どころは、1975年にピストルズ結成のきっかけとなったキングス・ロードのブティック「SEX」(のちの「Worlds End」)です。

ここは、起業家のマルコム・マクラーレンが、女性デザイナーのヴィヴィアン・ウエストウッドと一緒に開設したお店でした。

キングスロードには、さまざまな聖地がありますので、こちらの映像で途中下車して街歩きをしてみましょう。

スウィンギンロンドンと呼ばれた60年代にさかのぼってみると、こんな感じです。



2つ目の見どころは、テムズ川沿いのバタシー発電所です。

ここはピンクフロイドが1977年にリリースしたアルバム「アニマルズ」のジャケットで有名なインスタスポットになった聖地です。

モッズの聖典となった映画「さらば青春の光」(1979年)の原作である、ザ・フーの「四重人格」(1973年)のライナー写真でも有名です。
{3084D73E-9D9D-4B90-BA0C-52306E187F99}
ここは現在大規模な再開発が進んでいるので、記念のセルフィーを撮っておきたいな、というアナタはすぐに渡英した方が良いです。


バスガイドの彼とテムズ川といったら、1977年にマルコム・マクラーレン流の炎上マーケティングとして決行した、ボートライヴの「God Save The Queen」が有名ですね。


さて、バスはその後中心街の史跡や新名所を巡りながら、ガイドさんによる、ガイドさんらしい語り口でロンドンの Then & Now をわたしたちに案内してくれます。

“HELLO, POOR PEOPLE” 

と街行く人に叫ぶ姿に、彼なりのサービス精神を感じつつ、

「シャンペーン・ソーシャリズム」(注)

という表現が、特に印象に残りました。


映像のラストシーンで立つビル屋上のヘリポートから映し出される夕焼けのロンドンタウンは、東京のような高層ビルが少なく、とても見晴らしの良い景色ですね。


次回も、こんな感じでブリティッシュ音楽史における聖地巡礼をしていきたいと思います。


最後までおつきあいいただきありがとうございました。

以上、ブリテンより。

このスクラップのBGM
「勝手にしやがれ」40周年記念デラックス版(Spotify)

参考) 
その頃のボクらといったら
こんな感じだった↓


(注) シャンペーン・ソーシャリズム

以下URLより引用

Parlor pinks (「客間左翼」) …たぶん「口だけ左翼」あるいは「論壇左翼」?議論だけで実際に行動しない左翼蔑称らしい。pinkは赤っぽい=共産主義的、という意味で使われるらしい。Pinkoだとたぶん日本でいう「アカ」か。アメリカの表現かな?

方向性は逆だが、Chickenhawkと発想は同じだと思う。チキンホーク(タカ派チキン)は実際に戦争に行ったりしないのに好戦的な政策をとりたがる人のことを指す単語でたぶんアメリカ英語

Champagne socialist(「シャンパン社会主義者」)…イギリスでよく使われる単語だと思うのだが、シャンパンアッパードルクラスの飲む酒を飲んでいる社会主義者、ということで、ブルジョワ的に暮らしているが社会主義的思想を持っている人の蔑称

Chardonnay socialist(「シャルドネ社会主義者」)…上と意味は同じだと思うが、オーストラリアあたりで使われるらしい。

Gucci socialist(「グッチ社会主義者」)…上と同じだが持ち物がグッチになった。北アメリカの用法らしい。

Gauche caviar(「キャヴィア左翼」)…フランス語。キャヴィア食ってる左翼ということで、このあたりにイギリスとの文化的差異が現れてるかもしれん。

Smoked salmon socialist(「スモークサーモン社会主義者」)…アイルランドの用法。いやいやスモークサーモン食ったくらいでブルジョワジーってそれアイルランド食生活貧しすぎだろ…だいたいスモークサーモンってアイルランド名産では…

Limousine liberal(「リムジンリベラル」)…アメリカ英語のようだが、車が出てくるところがお国柄かな。

Radical chic(「オシャレ過激」)…オシャレ気分で左翼を支援するリッチな人々のことらしい。初出はトム・ウルフ

Terrorist chic(「オシャレテロリスト」)…上の派生語。ワケがわからないが、プラダマインホフとかチェ・ゲバラTシャツみたいなのをもてはやす風潮のことらしい。