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かんがえる蛙

いろいろカンガエル日々のブログ。

労働人口が8000万人を切るという中、自社に適合する人財を採用することは並大抵のことではなくなってきました。おそらく、お悩みというのは次のようなことではないでしょうか?

☆インターネットナビを使用しているが、効果的に使用できているかが不明



☆合同説明会ではそこそこブースに集客できても、自社単独説明会への動員が図れない



☆選考の流れが現状でよいのかが不明である



☆面接基準が曖昧であり、面接技術も正確ではない



☆社内での採用意識が乏しい



☆選考に関わるメンバー(担当窓口、各上長、経営幹部)の意思疎通が不完全である



☆採用人数が少ないので余剰に内定通知は出せないが、辞退の問題も大きい



☆応募学生の真意がつかみ切れない



☆入社後の定着や育成が不完全なため幹部候補となっていかない



などなど。いかがですか?


私は四国地方という、日本でも指折りの?ガラパゴス地域で、地元採用に携わってきました。誰もが知るような企業でも、最初は上記のいくつかの組立から入っていきます。社員数が50人に満たないお客様も多いですが、ひとつひとつ解決していくと、目標人数はしっかり入社までに至ることができ、その後の育成手法も確立されていきます。ここは、東京のような都市部では考えられないいくつもの「想定外」があり、ましてや地元四国本社企業では、セオリー通りやってもうまくいかないものです。基本は抑えて自社のやり方を確立しないことには、ボディブローのように人財不足に悩まされることになるでしょう。


ここでは、ローカルで採用担当者という大役に白羽の矢が当たってしまった!方のために、私がこれまで取り組んできた手法について、成功も失敗も併せて記していきたいと思います。眠れぬ日々を過ごされる担当者の方々へ少しでもお力になれれば幸いです。


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まず、人を集めるにあたり「人の入り口はひとつではない」ということに着目していただきたいと思います。もはや価格破壊とともに、どんな企業であっても新卒採用を行うために「インターネットのナビ」を使用していることと思います。学生のほぼ全員が一度はこれを触ることは間違いないのですが、担当者が「フルに機能を使用していない」ことと同じく、学生も登録→エントリーはキャリアセンターの指導のもと、行っているのですが、「能動的に」という面ではなかなかエンジンがかかっていないと言えます。では、どうすればエンジンがかかるのでしょう。


それは、周りの環境によることが多いと考えられます。もちろん、最初からしっかりとした動機があり、1回生や2回生の頃から就職を意識して動いている学生もいます。しかし、多くの学生は就職活動を通じて様々な気づきをしていくものです。自動車の運転同様、路上に出て初めてわかることが多い、これが就活です。前述キャリアセンターもピンキリですので、一律に大学内の就職指導が素晴らしいとは言えません。大きな差があると言えます。しかし、そこから能動的になるきっかけをつかむこともあります。別のことで言うと、先輩の話(特に一級上)、親との会話、親戚との会話、バイト先、本、インターンシップ、社会人との交流会・・エンジンはどこでかかるかはわかりません。同じ場面に遭遇しても、何も反応しないエンジンもあります。数か月後にきっかけになることもあります。まさにこれは感性というか、運というか、さまざまなのです。


企業側は、そんな彼らのエンジンがかかるタイミングをあらゆる方面から観察しておかなくてはなりません。しかし観察と言っても・・難しいと思います。そこで考えていただきたいのが、「エンジンがかかったときに、どの門戸から彼らは来るのか?」ということです。


まずは、ナビのエントリーを開けておけばよいのですが、例えば説明会受付が終了していた場合、彼らは電話で問い合わせて来たりしません?「積極性が足りない!」とお叱りの経営者の方もよく出会いますが、育ってきた環境がバーチャル文化なので発想がなかなかいかない学生も多いのが現状です。これをご覧の担当者様は次の手法をとられていますか?



*ハローワークへの募集登録(若年のものがあります)



*複数媒体の合同説明会への参加(掲載ナビ以外ということです)



*行政の合同説明会への参加(私の周りでは合同就職面接会と銘打たれています)



*無料媒体への掲載



*学内説明会(地元大学へお問い合わせください)



*リクルーター制度(理系には効果的です)


エンジンかかった学生は、どこからいつ入ってくるのか分かりません。特に県庁所在地以外の場所には想定を超えた時期にひょっこりと欲しい学生がやってきたりします。コアシーズンである「5月末まで」に縛られている感はあり、業務上、人数確定にリミットがあるとは思いますが、まずは「応募の窓」を可能な限り開けてみてください。聞くと学生にもさまざまな事情があるものです。


◇体育会系部活で大会に勝ち残って就活の取り掛かりが大幅に遅れた。


◇複数内定の中の1社を決めたが、よくよく考えるとこれでいいのかと思い直し、活動再開した。


◇学校推薦の大手が最終で不合格となった。


◇Iターンで大学のある都心での就職を考えていたが、親との話し合いで帰ることになった。



◇2月に御社を受験して不合格となったが、就活を通じて成長したので再受験させてほしい。



◇巡り巡って合同説明会での対応が一番真摯だったのが御社だった。


◇メディアで知って興味が深まった。


本当にあった話の一部ですが、窓を開いていなければどの学生にも会うことができませんでした。例にもありますが、就活を通じて人生はじめてともいえる「本気の競争」を体験する彼ら。打たれて打たれて成長することも少なくないようです。


 いずれにしても「長く、広く」情報発信することは、優秀かつ適正な人財に出会うための最善策です。自社採用予算、かけられる手間・人数を鑑みて計画的に進行ください。
さて、新人が入ってきました。これから育成するぞ!という上司・先輩の意気込みも空しく、のれんに腕押しの新人に、「ゆとり世代は難しい・・」などといった嘆き節も5月頃にはあちこちで聞こえてきて・・


人が人を創りあげることは非常に難しいことです。別人格であることはもちろんのこと、異なる文化で20年程、もしくはそれよりも長い年月生きてきているわけです。無理もありません。ましてや親子のように年が離れていては・・。私は新人研修するときによくこんな話をします。


「みなさんのご実家のお雑煮はどんなものですか?ほかの人にもわかるように説明してください。」


愛媛県のお雑煮はしょうゆベースのすまし汁に、丸餅や人参が入ってるものが主体です。具の違いには多少差がありますが、中にはあんこ入りの餅のところもあるようです。そんな話の中、関西出身の私が「うちは白みそベースに・・」なんて話し始めると「えー!」ということになります。


では、このお雑煮談義、「正解のお雑煮はどれ?」と聞くと、もちろんどれも正解となるわけです。異なる文化、異なる生活環境は当たり前のことだと気づくのですが、「こうあるべきだ」という意識が強すぎると、新しい文化に馴染むことは難しくなります。



同じように、新人を迎え入れる側も、「新しい文化を迎え入れた」と仮定すればわかりやすいのではないでしょうか?「君は今まであんこ入りの餅の入った雑煮が正月の味かもしれないが、今日からはこの白みそベースしか認めない!」とやってしまうと、なかなか新たな環境での新たな文化の吸収は難しい。「君のおうちのあんこ入りの雑煮もなかなかおいしいものだな。うちのこの白みそベースのお雑煮も食べてごらん。感想はどうだ?」みたいなスタンスだとどうでしょうか?前者よりは本人の意志も尊重していて受け入れやすく感じませんか?互いのよさ、特性を認め合いながら関係性を築き上げるイメージです。


「育成したる!」と意気込むと新人はどんどん離れていってしまいます。かといって迎合するのではなく、対象新人の特性を理解することから始めなくてはいけません。私が常に申し上げる「育成の前に定着あり」とはこのことです。受け入れる体制が出来ていない人には何一つ入っていかないのです。



①相手の価値観も一旦認める姿勢を持つ。たとえそれが成果に繋がらないものでも。



②育成するのではなく、この未知なる新人を通じて自分も成長させてもらうのだというスタンスに変える。



③やってみせ、いってきかせてさせてみて、褒めてやらねば人は育たずという言葉がありますが、そうすることによってほとんどの新人も「よくしてくれる人の期待に応えなければ」という感情が芽生えるもの。人を動かすのは感情です。



④打算が働くとそれはすぐに見透かされます。自分の評価のため・・などという目的を最優先させるのであれば人の成長に関われません。献身の姿勢から見つめてみましょう。評価はあとでついてくるものですし、上よりも下に評価されなければ本物とは言えません。



⑤親兄弟、自分のこどもだったらそういった対応をするかどうかを判断基準にすれば間違いないと思います。自分に関わる新人や部下・後輩は、ビジネスライクで接するのではなく、人生預かっている使命感を持つ必要があります。それが強ければ強いほど結束は固まり、個々も活き活きと躍動します。



5点挙げましたが、うまくいかないときはこのどれかが不足しているのだと思います。育成する側が、会社や部署や自分の“都合”に軸を置いてしまうと新人は離れていってしまいます。そう思っていなくても無意識にそうしていることも多いのです。

かの西郷隆盛は、部下の相談に「とにかく思い切ってやってみなさい」という姿勢だったそうです。保身をとっぱらって、責任と覚悟をもって人や状況と対峙する、時代は変われど求心力はそういうところから生まれるのだと感じます。
ある程度、社内調整で業務の互換が可能な“できあがった組織”ではなく、限られた人員、限られた人財で事業を行っている社員数100名未満の組織をイメージして記します。


管理職っていったい何をしたらいいんですか?とは、驚くほどよく質問される内容です。主任職や係長職ならまだしも、課長や部長でも珍しくありません。ほとんどの場合はハウスルールに則って、“いつの間にかそうなっていた”方もいらっしゃいますし、直属の上長のOJTから影響を受けて、そのまま遂行されている方もいます。中には、役職者になるにあたり、かなり本を読まれていたり、会社に直訴して研修や資格を取りに行っている方もいます。


多種多様、さまざまな形がありますが、いわゆる中小で一番問題なのは、研鑚し続ける機会づくりがいつのまにか薄まっていくことではないでしょうか。つまり、一旦昇格するとよほどでなければ降格することがない、ましてや下から抜かれてしまうことなど皆無であるということです。


あまりに過激にそういうことをすると、波風が立ってしまうというのは、多くの経営者の方が考えるところですし、自然な流れでしょう。しかしながら、何も起こっていない時こそ、何かを疑わなくてはならないのも事実です。世代交代は必ず訪れますし、どこから次の体制づくりと併せたソフトランディングを実行するか、決断の必要なことだと思います。


「管理職とはいったい何をしたらいいのか」という質問に対しては、3つのことをお話します。


まずひとつめは、会社の推進する施策はすべて達するべき目標への手段です。その手段を自ら実行し、成果を見せられることが求められます。この“求められる”は上司に係るのではなく、管轄する組織と部下に係ります。



「上司は部下を見抜くのに3年かかり、部下は上司を3日で見抜く」という言葉があります。つまり、関係上本音をなかなか漏らさないのが下の特性。しかし、実際のところ言葉に出さずとも上司が仕事ができるかできないか?また、人格的に信用おけるかどうか?は、ある一定の形があると考えてよいと思います。



理屈も大事ですが、人は感情で動きます。同じことをお願いされても、素直に聴ける人とそうでない人がいるでしょう。会社組織の中では、仕事をしていくことは個人の利害にも関係するので、反抗してまったく機能しない人は稀だと思いますが、「もう一歩頑張れないかなあ・・」と感じる人は、このあたりに問題があると思って間違いないでしょう。口先だけでなく、自らの行動で示す、事務所や車内の掃除、元気な挨拶、役職者としてメインではない仕事も、“見せる”ことで変化が起きてきます。


ふたつめ。ひとりで仕事を抱えてしまわず、チーム内で分担することです。機能するチームを観察していると、必ず頭となる人の下に適正人数の「サブ」が控えていて、割り振りした役割を遂行しています。わかりやすく考えると、大きな塊を組織課題とすると、それを頭の人が、「自分でしかできない部分」をまずと引き取り、「自分でなくてもよいもの」「自分以外のほうがよいもの」をサブに「勇気をもって」分割するということです。もちろん、割り振った後の進捗は把握しておく必要があります。できればそれは報告書といったビジネスライクなものだけでなく、適宜情報を交換できる機会づくりをしておくことが頭となる人の最大の役割ではないかと考えます。報連相とはビジネススキルでもなんでもなく、習慣だと私は思っています。習慣化するのは下からよりも上から働きかけるというのは至極当然であると思うのですがいかがでしょうか。


最後のひとつは、常に目的・目標を見失わず、進捗、特に現在地を把握しているということだと思います。とかく、前年比や前月比などが指標になりますが、立てた目標を日割りにした場合、現状の数字で大丈夫なのか?また、人員に関しては、定着、育成プロセスを考えた時に、実際に戦力として活躍してもらえることを計画して採用をしなければなりません。現状足りているからという考えで捉えると、急な退職や病欠、可能性としてはゼロではないので備えておかなくてはなりません。とは言え、余剰人員を抱えられないのは現実問題。それゆえに育成状況の現在地も把握が必要なのです。



今日終了した時に、管理数値と管理人員の現在地が分からない状態で違和感を感じなければいけないと言えるでしょう。


この3点より組織を「マーケティング」し、目的と期限を決めて行動していくことがマネジメント。把握してないことを過去の事例や成功例だけでトップダウンしていると、静かに疲弊して、問題が顕在化した時には致命的な状態になっていることでしょう。


人間の体調でも「未病」という言葉が使われています。管理職は組織の未病状態をいかにして察知し、適切な対応をするかが仕事の大半ではないかと思います。