このご時世なので、その師走の喧噪につられて就活にも”原因不明の”あせりが出ているのではないでしょうか。そこで今一度、入社後のミスマッチを防ぐ手立てを考えてみましょう。
キャリアアンカーという考え方があります。これは、仕事をしていくにおいて自分が譲れない価値観の優先を指します。あなたにとってこれはなんでしょうか?
某企業の選考をしていてこんなことがありました。業績堅調、内定辞退もほとんどないような会社なので、ある程度選考側は安心して学生に内定を伝えていました。
ところが、選考中もことさら光っていたA君が、「少し考えさせてください」との連絡。採用チームも原因がわかりません。本人の適性はもちろんのこと、動機も高く思えたからです。将来の幹部候補のもなり得るような資質もあったと思います。
結果、辞退。丁寧に理由も教えてくれました。彼が選んだのフルコミッション(営業成績分の報酬)の先物取引の世界。私たちは先入観があるので、「なぜわざわざそんな厳しい世界に」「この会社に入っていれば確実に将来像を描けるのに・・」。しかしながら、彼のいわゆるキャリアアンカーは「実力主義で少しでも多く稼ぐこと」だったのです。その後、どうなったのかは知る由もないのですが、少なくとも堅調推移で基本給があり、昇格もソフトランディングな企業は最終のところで選べなかったのでしょう。
以前、ブログに「就職はやりたいこととかできることを探すのではない」といったことを書いたと思います。選んだフィールドで出来ることを増やしていくこと、これが大切です。営業に配属されたのなら、いかにして営業職務を会得して会社に貢献できるかを、思考錯誤、失敗や経験を経ていくことこそが大切なのです。
そうやって、自分でモチベーションを保つためにも、自分のキャリアアンカーをしっかり見つけだしてください。自分の中での揺らがない価値の中では、努力できるはずです。そしていったん選んだらある程度の期間投げ出さずに頑張ってみることです。私は昔部下には「一年経って振り返ってみて、自分にとって少しでもプラスならもう一年がんばればいい。マイナスなら辞めればいい。だから一旦選んだ道なら一年未満で結論はださず、自分の目の前に起こることに果敢に挑戦しなさい。」
あとでわかることですが、20代をどう過ごすか(何を身につけるか)はものすごく重要です。それを30代で醸成し、その後の人生が決まっていく。あの森光子だって40歳まで主演はなかったと聞きます。華やかなスポットライトを浴びるにはそれなりの辛苦が必要不可欠なのです。よく自分の価値観を知り、決めたらそこで必死でやるのみです。