しかし、近年の歯科保険点数の配分では、歯を削って詰める、あるいは削って冠を被せるといった分野以外の多くが、不採算部門となっております。

とりわけ、歯周病治療・根管治療(歯の神経を取る)・口腔外科治療(インプラントを除く)は不採算の3冠王と言える状況であり、保険で真面目にやればやるほど赤字になるのが現状でありましょう。

結果的に、上記3部門を保険で行う場合、歯周病治療は程々にしておく(歯肉縁上スケーリングまで)、根管治療は補綴(冠を被せる事)でペイする、口腔外科治療は大学病院などに紹介する、といった方法で何とか多くの歯科医院は生き残っている状態です。

一方で、それらの治療を保険できっちり治療しようとした結果、歯科大学病院は年間数億円の赤字を垂れ流しているというのが事実であります。

では、一般歯科医院が不採算3部門をきちんと誠実に、かつ永く治療し続けるにはどうすればよいのでしょうか

それは、しっかりと利益を生み出す仕組みを構築することに尽きると、考えております。

自ら利益を生み出さなくても許されるのはボランティア活動位なものであり、これでは基本的に寄付金が途絶えたら継続できなくなってしまいます。歯科医院だと、潰れるということであります。

事実、世界中で「その場限り」や「短期間で終了」してしまったボランティア活動やODAが、これまでに多数存在してきました。
利益を犠牲にしたボランティア活動(ボランティア治療)は喜ばれる。これは確かでしょう。ボランティアする側も、一時期ある程度の満足感を得られる。これも事実でしょう。問題はその先です。

保険できちんと歯周病を直したい。保険で精密な根管治療をしたい。この様な考え自体はとても立派な考えです。医療者を聖職者扱いしたくなる気持ちも、わからないではありません。しかし、医療者を聖職者だと考え、医療を国営ボランティアの様な「施し」にしてしまった結果が、現在の医療崩壊であるのもまた事実です。

では、どうすれば良いのか?・・・利益を出すしかないのです

自らの志は、適正なる利益を得てこそ継続し、実現することができます

実現したい医療や譲れない志があるならば、それをどのように継続可能な形に出来るのかを考えるのです。すなわち、どのように行えばしっかりと利益を生み出す仕組みを構築出来るのかを考える必要があるのです。

残念ながら、ボランティア治療は永続性に欠けます。我々民間の医療機関は歯科に限らず、利益を出さなければ良質な治療を提供する事が出来ません。

来年の4月には、保険点数が大きく改訂されます。そしてこの時期に、現職の日本歯科医師会会長が逮捕されました。今後、起訴されれば裁判へと向かってゆきます。

この時期の逮捕が歯科点数の引き下げの口実に利用されるか否かはわかりませんが、いずれにせよ保険点数は実質的に引き下げられる事でしょう。
この現状で、適正な利益を確保し良質な医療を提供し続けてゆくためには、不採算部門を患者さんが納得出来る形(治療品質・治療説明・治療結果etc...)に整え、自費で治療費をチャージできるように整備してゆく覚悟と準備が必要であると考えております。

私も、小さな脳みそに汗をかきながら、知恵を絞っているところです。

以上、「正しい治療を永く続ける為に必要な事」でした。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。














実父から与えられる、それほどまでの地獄に自分は耐え続けた
「家に戻ってくると親父は野球の話を一切しないんだ。




















