昨年末、水銀に関する水俣条約第5回締約国会議(COP5)で、一般照明用蛍光ランプの製造と輸出入が2027年末までに禁止されることが決まりました。
皆さんの医院は全てLED化されていますか
当院は、蛍光灯とLEDの混在した状態であり、外の看板の照明は水銀灯を使っております。
そんな中、日本政府はストック(既設照明)で2030年までにLEDなどの高効率な照明を100%普及させる目標を掲げており、早めに交換しないでギリギリまで粘ると、2030年頃にLED交換特需が起こりLED関連商品の価格高騰と、電気工事の順番待ちが起きることが予想されています。
JLMA(日本照明工業会)は今年1月時点のストックに占めるLEDなどの高効率照明の割合を58・8%と推測しており、日本政府のいう2030年までに100%にするのは大変難しいと予想しております。
最近では技術力の進歩により、価格も以前より安くなり長寿命で、消費電力をかなりおさえられたLED製品も販売されておりますが、医院の照明全てをLED化するにはそれなりのコストと計画性が求められます。
なお、蛍光灯をLED照明に交換の際に行われる工事はバイパス工事と呼ばれるもので、具体的にはLED照明交換後に既存の蛍光灯照明に取り付けられている「安定器」に電気が流れないようにする、もしくは安定器そのものを取り除く工事のことをさします。
この安定器をとり外さなければ、LED化したのに電気代が安くならなかったり、火災事故の発生原因になったりします。
バイパス工事は電気配線工事を行う必要があるので、計画的に「電気工事士」という国家資格を持ったプロに工事をお願いしましょう。
以上、「LED化は計画的に」のお話でした。