以前の、スマップ解散騒動時の謝罪会見(ネット上では公開処刑と呼ばれました)に続いて、ジャニーズ事務所の所属タレントである山口メンバー(この不自然な呼称は事務所の意向)の事件に対し、残りのメンバーによる謝罪会見が開かれました。
本来であれば、所属タレントの不祥事に対してはその監督責任を取り、事務所の社長をはじめ幹部が謝罪会見を開くのがスジでありましょう。
従いまして、この会見を見て院長や分院長等の責任者の方は、大いに違和感を持たなくてはいけないと思っております
例えば、歯科医院で歯科衛生士が訴訟あるいは送検されるような医療事故を起こした場合、院長がファックスだけを発信し、表舞台に出て謝罪しないというのは考えられないことであります。
当然、真っ先に院長が説明責任を果たし、公式に謝罪すべきでありましょう。
もちろん、一般企業でもこれは同様であり、企業の製品や社員に問題があれば社長なり経営幹部が頭を下げるものであります。
<トヨタ自動車全米リコール問題で男を上げた豊田章男社長>
<米国の多くのトヨタ販売店からも支持を得た>
しかし、またしてもジャニーズ事務所の幹部は全てタレントに責任を取らせようと謝罪会見をさせました。
これを歯科医院で例えるならば、歯科衛生士等スタッフのミスに対し主任歯科衛生士をはじめスタッフ一同で謝罪をさせているのと同じことになります。
この度の一連のジャニーズ事務所の危機管理体制について、違和感を抱かない院長先生や分院長等の責任者の先生が私の周囲に多く居り、ある種の危機感を感じ今回はこの記事を書かせて頂きました。
テレビをはじめとしたメディアの報道は、ジャニーズ事務所との関係や関連スポンサーに対する配慮などで随分と気を使って報道しておりますが、それに引っ張られて思考停止するのではなく、この問題の本質は責任者が責任を取らない組織であることに是非気付いていただき、日々の医院経営に向き合って頂きたいと切に思う次第で御座います。
以上、「医院をジャニーズ事務所化してはいけない」のお話でした。