開業医の院長は、プレイングマネージャー(選手兼任監督)と同じと言えます。
プロ野球で言うと、最近では元東京ヤクルトスワローズの古田さんがこれにあたります。
この古田さんがプレイングマネージャーを引き受けるにあたって、相談に行った相手が師匠であり同じくプレイングマネージャーの経験者でもある、野村克也さん(元楽天ゴールデンイーグルス監督)だそうです。
そして、その時のアドバイスが「プレイングマネージャーは難しいが、成功の秘訣は優秀で信頼できるヘッドコーチを据える事だ!」なのです。
選手が監督をするという事は、ミクロとマクロを同時に見て、しかも自分の事をも客観視せねばならないという事になります。
例えば、9回裏一点差で負けているシーン。ツーアウト・ランナー満塁で、「代打、オレ」。
あなたが古田さんなら、言えますか
なかなか難しいですよね。
打てなかった場合、責任は誰にあるの?古田選手ですか?それとも古田監督?
結局、古田さんですよね。
「じゃ、代打は出さないでそのまま打たせよう・・・。」
と・・・消極的な、作戦しかとれなくなってしまいます。
監督本来の、「全責任はオレが取るから思い切ってバット振ってこい!」が出来ないのです。
これを補うのが、優秀で信頼できるヘッドコーチという訳です。
これは、歯科医院にも必要なのです。
うちでは事務長がこれに当たります。
お金の事・人事・経営方針等を、第三者的な立場でアドバイスをもらっています。
時には、私が気付かなかった医院の改善点や、新しいアイデアも助言してもらいます。
この方は、同時に先代が起業した会社の実質的な経営を現在もしているプロの経営者ですから、会計事務所との付き合い方から、リスクヘッジの仕方や従業員の使い方、そして自分の立ち位置(出しゃばらず、院長を立てながら時々コツン!)まで完璧にこなします。
こういう人材はなかなか見つかるものでは有りませんが、開業してからでもその様な人材がいないかチェックし、居たら是非捕まえておく事が大切だと思います。
院長の、暴走予防にも効果絶大です。