涙が出る②

　もう少し先々週のつづきを。
　実は前回の原稿を書いた後、京都でも同様のことがありました。こちらはなぜ泣くのか、理由がはっきりしている。いちどちゃんと聞いてほしかった、と彼女はいいます。

　人は、自分の大切な〈真実〉を聞いてほしい。話しを聞いてもらうとうれしい。そしてその最上級の相手は、と考えてみると、私などよりも、やがて知り合うパートナーということになるんじゃないのかな。

　この大切なことを抜きにして、顔が第一とか、背が高くなくちゃ、とか、お金をもっているのが大事だ、とかいっているのは、まだ、ほんとうの寂しさを知っていないからといえるのかもしれません。分かってはいるけれども、というのもあるのかな。

　感性や好奇心、あるいは、いまいちばん燃えられるもの。いちどそういう切り口から探してみてもよいのでないでしょうか。そうすると、どんな答えがかえってくるのだろう。人はみんな思わぬ顔をもっているものだから。

　ただ、それもこれも、感性や好奇心を聞き出そうと思ったから気がついたこと。いつまでも顔や身長では、つまりもったいないという話しです。