韓国 対日輸出許可審査を強化 | KHのアメーバブログ

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テキトーなタイミングで、テキトーにコメントします。

本日8月3日の朝鮮日報の記事です。一部抜粋・編集して紹介します。

 

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対日輸出許可審査を強化、洪副首相「DRAM・NAND型フラッシュも」

2019/08/03 10:05
      

 韓国は戦略物資管理体制上、最終目的地を基準に(カナダラ順=ハングル順に)「カ」と「ナ」の2地域に分けており、「カ」地域に含まれている国は事実上、輸出許可を免除される。

           

「カ」地域にはミサイル関連技術輸出規制(MTCR)など4つの国際輸出管理体制のすべてに加入している国で、現在は日本のほかに米国・カナダ・英国・フランス・ドイツ・オーストラリアなど29カ国がある。そのほかの国はすべて「ナ」地域に属する。

          

「カ」地域の国に輸出する時は戦略物資判定書と営業証明書等という2つの書類さえ提出すれば、5日以内に許可が出る。

           
 政府は、戦略物資管理告示に「ダ」地域を新設し、ここに日本を含める方針だ。「ダ」地域は輸出許可を受けるためにそろえるべき書類のリストと審査期間が大幅に強化される見込みだ。

           

崔賢黙(チェ・ヒョンムク)記者

          

引用:朝鮮日報/朝鮮日報日本語版 2019/08/03 10:05

http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2019/08/03/2019080380011.html?ent_rank_news

 

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 日本政府は昨日、韓国を「ホワイト国」から除外する政令の改正について閣議決定をおこないましたが、韓国の大統領府と政府が日本に対して対抗措置を発表したようです。

        

 ただ、記事中の(カナダラ順=ハングル順に)というのがよくわからなかったので、これについてまず調べてみました。

     

・가나다라(カナダラ) は韓国語のあいうえおで、반절표(パンヂョルピョ)とも呼ばれている。

     

・韓国語のテキストには、반절표(パンヂョルピョ)の漢字表記である「半切表」で掲載されていることが多い。

         

・日本語にあいうえおという順番があるように、韓国語にも가나다라(カナダラ)という順番がある。

        

(参考: https://kvillage.jp/column/6399

      

 なるほど、カナダラ順というのは、日本語で言うとあいうえお順のことのようです。

           

 朝鮮日報の記事の「カナダラ」を、「あいうえお」というより、ニュアンス的にはより適当な十干(じっかん)の「甲乙丙丁」で置き換えてみます。

         

          

 韓国は戦略物資の管理体制上、最終目的地を基準に「甲」と「乙」の2地域に分けており、「甲」地域に含まれている国は事実上、輸出許可を免除される。

           

「甲」地域にはミサイル関連技術輸出規制(MTCR)など4つの国際輸出管理体制のすべてに加入している国で、現在は日本のほかに米国・カナダ・英国・フランス・ドイツ・オーストラリアなど29カ国がある。そのほかの国はすべて「乙」地域に属する。

        

「甲」地域の国に輸出する時は戦略物資判定書と営業証明書等という2つの書類さえ提出すれば、5日以内に許可が出る。

      
 政府は、戦略物資管理告示に「丙」地域を新設し、ここに日本を含める方針だ。「丙」地域は輸出許可を受けるためにそろえるべき書類のリストと審査期間が大幅に強化される見込みだ。

      

       

 今まで韓国は、相手国を甲・乙の2地域にわけて輸出管理をおこなってきた。甲が最恵国待遇、乙が普通国待遇。

     

 今回、乙の下に新たに丙という区分を設け、そこに日本1ケ国だけを分類することにした。

          

 つまり日本を世界の中で最下層のカテゴリー「最低国待遇」に分類することにしたということで、韓国大統領府と政府の子供じみた対応には毎度のことですが、呆れると同時に笑ってしまいます。

         

 それに、今まで甲・乙の2分類だけだったということは、甲に分類された韓国版「ホワイト国」を除き、国連安保理の制裁対象である北朝鮮やシリアなどを、その他の「非ホワイト国」と同列に「普通国待遇」で扱っていたということに他なりません。

        

 この点だけでも、韓国の輸出管理が甘いと言われてもしかたがないということがわかります。

                  

               

 朝鮮日報によれば、日本を最低国待遇にする計画が来週初めに発表されるとのこと。

         

 韓国大統領府と韓国政府にはぜひがんばっていただき、来週初めに確実に計画を発表していただくようお願いします。

           

 でも、日本を韓国版「ホワイト国」から除外しても、手続きでたいへんになるのは日本に半導体やディスプレーを輸出している、サムスン電子、SKハイニックス、サムスンディスプレー、LG.ディスプレーなどの韓国企業です。

         

 輸入相手の日本企業も書類を整えるのに多少手間が増えますが、そういう手間は輸出入管理に本来、必要なことであるので慣れればたいしたことはないでしょう。

  

 ブログ主も以前、仕事で輸出管理手続きの事務を経験したことがあります。

  

 私にとっては初めのことだったのでそれなりにたいへんでしたが、当時、アシストしていただいたメーカー担当者はいたって普通に仕事をしている風でした。輸出に必要な書類手続きも馴れれば、そんなもんなんだな、とその時、思いました。

          

 頭に血が上った韓国大統領府、韓国政府、韓国の(一部?の)市民には、こういう常識がわかっていません。

          

       

 また、朝鮮日報は、洪楠基(ホン・ナムギ)経済副首相兼企画財政部長官は同日の国会答弁として、

        

「戦略物資にDRAMとNAND型フラッシュも該当する。輸出管理手続きが変わるだろう、と答えた」

      

と伝えています。

         

 暗に、日本に対するDRAMとNAND型フラッシュメモリの輸出手続きを強化するぞ、と言っているわけです。

      

 ですが、DRAMとNAND型フラッシュメモリも特殊な半導体製品では無いので、仮に韓国からDRAMとNAND型フラッシュメモリが調達するのが難しくなれば、

      

 パソコンやディスプレーの製造スケジュールを多少調整したうえで、台湾や米国などからの調達に切り替えればそれで問題は解決されるはずです。

         

   

2018年の半導体企業の本社所属地域別市場シェア。IDMによるIC売上高とファブレスによるIC売上高、およびIC全体の売上高をそれぞれ表記 (出所:IC Insights)。IDMというのは半導体の設計から製造までを自社でおこなう半導体製造カテゴリで、Fablessというのは、設計だけを自社でおこない、製造は他企業に委託するタイプの半導体製造カテゴリ。

https://news.mynavi.jp/article/20190620-846238/

         

        

 DRAMは、パソコンなどで用いる汎用メモリで、SRAMよりも読み書き速度が遅く安価なため、OSやアプリケーションの作業用メモリとして使われています。

         

 NAND型フラッシュメモリは、不揮発性メモリで電源の供給がなくても記録が保持されるというメリットがありますが、

             

 DRAMやSRAMよりもさらに読み書き速度が遅く、主として、USBメモリ、デジカメや携帯用ゲーム機のSDカード、SSDなどのストレージ用記憶媒体に用いられています。

     

(参考:  https://techtarget.itmedia.co.jp/tt/news/1904/23/news04.html

   

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 最後に、日本を非ホワイト国扱いにしても、韓国の産業構造上、しばらくの間(たぶん10年単位の長い期間)は、

              

日本から、半導体製造装置とディスプレー製造装置、スマホに用いる小型カメラなどの光学機器、半導体の設計・開発で主として用いる計測制御分析機などを購入しつづけなくてはいけません。

                 

半導体大手のサムスン電子、SKハイニックス、サムスンディスプレー、LGディスプレーは、半導体素材の3品目どころか、それらの製造装置などを日本から輸入できなければ、製品を製造できなくなりますから。

             

                    

 韓国産業通商資源部で輸出管理に携わっている職員は10名程度しかいないようなので、大急ぎで、専門の輸出管理官を養成しなくてはいけませんね。

               

 しかし、輸出管理の専門家いわく、輸出管理には高度な知識をもった人材育成が欠かせず、その育成は短期間では不可能とのこと。

               

 ちなみに、日本の経産省には100名程度からなる専門集団が輸出管理に当たっているとのことなので、現状の韓国の輸出管理官はその10分の1です。

     

 しかも、その韓国の輸出管理官10名体制も、日本の経済産業省が韓国政府に手を差し伸べ、長年にわたり手とり足とりし、輸出管理体制の充実に協力してきたおかげの模様。

       

 今般の状況に至っては、日本は今までと同様に協力はできないでしょう。

     

 過去の一時期、同砲であったという意識を共有する日本以外に、

      

・世界の平均よりもかなり「沸点」が低く、

・国際条約や国家間の約束も遵守せず、

・他国に被害を与えても謝罪せずに言い逃ればかりしている(ベトナムのライダイハン問題、2018年ラオスのダム決壊事故など)、

   

韓国に果たして協力してくれる先進国があるればいいですけど。

                 

            

 とにかく韓国大統領府と政府はがんばってください。

           

 期待しています。