「いわずもがな」 石破派・古川氏の記者会見は産経新聞の報道内容を認めたに等しい | KHのアメーバブログ

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テキトーなタイミングで、テキトーにコメントします。

 

 

2017.7.21 21:50 産経ニュースの記事です。 

 

 

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自民・石破派、本紙連載のメール送付に抗議 党本部に「誤解招く」

 

 自民党石破派事務総長の古川禎久衆院議員は21日、国会内で記者会見し、産経新聞が17日朝刊から3回にわたり連載した記事「加計学園 行政は歪(ゆが)められたのか」を党本部が所属国会議員や都道府県連に送付した対応を批判した

 

 

自民党石破派事務総長の古川禎久衆議院議員 

http://www.sankei.com/politics/news/170721/plt1707210040-n1.html

 

 

 記事は国家戦略特区での獣医学部新設の4条件策定に石破茂前地方創生担当相が関わり、新設が困難になった経緯を詳述している。古川氏は「記事が党の見解だという誤解を招く。軽率であり猛省を促す」と述べた。週明けにも二階俊博幹事長に撤回を要請する。

 

 古川氏によると、党総裁・幹事長室が20日に「ご参考」として記事をメールで送り、古川氏が同日、石破氏と相談した上で口頭で抗議した。幹事長室は学校法人「加計(かけ)学園」(岡山市)の獣医学部新設計画をめぐる衆参予算委員会の集中審議を前に、二階氏の指示で送ったと説明したという。

 

 会見に同席した石破派の平将明衆院議員は「党の対立をあおる形で(メールを)出されるのは経験がない。一致結束して頑張っていくときに極めて不適切な対応だ」と非難した。

 

引用:産経新聞 2017.7.21 21:50

http://www.sankei.com/politics/news/170721/plt1707210040-n1.html

 

 

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産経新聞が7月17日朝刊から3回にわたり連載した記事「加計学園 行政は歪(ゆが)められたのか(上・中・下)」のURLは以下のとおりです。

http://www.sankei.com/premium/news/170717/prm1707170008-n1.html

http://www.sankei.com/politics/news/170719/plt1707190005-n1.html

http://www.sankei.com/affairs/news/170720/afr1707200004-n1.html

 

また、これらの記事を取り上げた当ブログ記事はこちら。

http://ameblo.jp/brendy6m/entry-12293420470.html

http://ameblo.jp/brendy6m/entry-12293980708.html

http://ameblo.jp/brendy6m/entry-12294356006.html

 

 

 

さて、産経掲載の記事の骨子として事実関係のみを抜き出せば、

 

・自民党の総裁・幹事長室が、産経新聞の記事のコピーを所属国会議員や都道府県連に送ったところ、

 

・石破派事務総長の古川禎久衆院議員は会見を開き、この対応を「記事が党の見解だという誤解を招く。軽率であり猛省を促す」と批判し、週明けにも二階俊博幹事長に撤回を要請する予定。

 

・会見に同席した石破派の平将明衆院議員は「党の対立をあおる形で(メールを)出されるのは経験がない。一致結束して頑張っていくときに極めて不適切な対応だ」と非難した、

 

という事になります。

 

 

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この産経記事に対するブログ主のポイントは以下のとおりです。

 

 

■ Point1 産経新聞の記事内容そのものを否定していない 

 

まず、石破派事務総長の古川氏は、党の総務会などで議論もしていないのに、党総裁・幹事長室が産経新聞のコピーを所属国会議員や地方組織に送ったのは「産経新聞の連載記事が党の見解だと誤解を招く」という点であるということです。

 つまり、古川氏は、産経新聞の記事内容はデタラメなどと主張していない点が重要

 

 これは、暗に、産経新聞の記事内容、すなわち石破・前特命担当大臣(国家戦略特別地域担当)が日本獣医師会顧問の北村直人・元衆議院議員の要請を受けて、獣医学部新設をはばむために石破4条件を作ったと報道されていることに異論を唱えていないということです。

 

 当たり前といえば当たり前なんですが、なぜ産経新聞の記事に異論を唱えなのかというと、厳然たる証拠が存在しているからです。

 

 その証拠とは、2年前の日本獣医師会の会議報告書

http://nichiju.lin.gr.jp/mag/06809/a2.pdf

に記載されている、元衆議院議員の北村直人・日本獣医師会顧問の次の発言記録です

 

骨太方針あるいは成長戦略という言葉をニュース等々で皆さまも目にされたと思います。その中に,本当に小さく獣医師養成大学・学部の新設に関する検討という項目が出てまいります。その部分を読ませていただきますと,「現在の提案主体による既存の獣医師養成ではない構想が具体化し,ライフサイエンスなどの獣医師が新たに対応すべき分野における需要が明確になり,かつ,既存の大学,学部では対応が困難な場合には近年の獣医師の需要の動向も考慮しつつ,全国的見地から本年度内に検討を行う」という文言が出てまいります。3 つの条件が付いています

 

つまり,新しい大学を作りたいところが既存の獣医師養成機関でないという構想が具体化すること,次に,獣医師が新たに対応すべき分野の需要の要請があるということが2つ目,かつ,16 獣医学系大学においてそれに対応できない場合ということが3つ目の条件となりますが,この獣医師養成の大学・学部の新設の可能性はこの3つの条件によりほとんどゼロです。16 獣医学系大学で対応できない獣医師はいない訳ですから,現存の獣医学系大学でこれらができるということは当然です。

 

石破担当大臣と相談をした結果,最終的に,「既存の大学・学部で対応が困難な場合」という文言を入れていただきました。ただし,今後もこの問題は尾を引いてくると思います。

 

引用:平成27年度日本獣医師会会議報告、 

http://nichiju.lin.gr.jp/mag/06809/a2.pdf

のp.546

 

 

現時点(2017年7月22日11時11分)で確認したところ、今なお獣医師会のホームページの同会議報告書が掲載されていますから、お暇な方はご自身でダウンロードするなり確認してみてください。

 

 

■ Point2 党の見解ではない 

 

繰り返しになりますが、石破派事務総長の古川氏は、党の総務会などで議論もしていないのに、党総裁・幹事長室が産経新聞のコピーを所属国会議員や地方組織に送ったのは「産経新聞の連載記事が党の見解だと誤解を招く」という主張をしています。

 

ここからはメールそのもを見ていないので、想像になりますが、産経の記事には、メールの送り主は「党総裁・幹事長室」とありますから、発信者はあくまで党総裁・幹事長室であり、そのスタッフに指示をしたのはおそらく二階幹事長です。

 

幹事長が個人の資格で発信したのであり、産経新聞の記事内容は幹事長の見解と同じと解釈すべきでしょう。

 

したがって、古川氏の言う「産経新聞の連載記事が党の見解だと誤解を招く」という主張は正確ではありません。

 

正しくは「産経新聞の連載記事が幹事長の見解だと誤解を招く」であり、だから週明けに石破派幹部が幹事長に撤回を要請するということに筋が立つのではないでしょうか。

 

 

■ Point3 一致結束して頑張っていくって本当?

 

会見に同席した石破派の平将明衆院議員は「党の対立をあおる形で(メールを)出されるのは経験がない。一致結束して頑張っていくときに極めて不適切な対応だ」と非難したということですが、

 

ここ数ヶ月は、石破派の石破会長みずからが、いろんなマスコミに登場して、さも自分は中立のようなふりをして、次のように権力闘争・倒閣運動をしているではありませんか。

 

 

・「自民・石破茂氏が前川喜平・前文科事務次官の発言を「意義ある」と評価」

(産経新聞、2017.5.26 22:40

 

http://www.sankei.com/politics/news/170526/plt1705260054-n1.html

 

・「官僚が首相の意向を忖度(そんたく)して行政判断を行っているなどとする野党の追及に関して「(政権の対応が)国民の感覚とずれてきていることは、あまりいいことではない。国民の感覚に近づくよう努力しないといけない」」

(産経新聞、2017.6.16 14:25

http://www.sankei.com/politics/news/170616/plt1706160032-n1.html

 

・「首相と親しかろうが、親しくなかろうが、4つが証明されればやればいい。されなければやってはいけない」

(産経新聞、2017.6.25 11:29

 

http://www.sankei.com/politics/news/170625/plt1706250010-n1.html

 

・「与党がヨイショみたいな話をしていると、見ている人は『何なんだ、これ?』と思う。真実を明らかにするということでやってもらいたい」

(日経新聞、2017/7/20 19:50

http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS20H4K_Q7A720C1PP8000/

 

 

 

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石破4条件が新規参入をはばむ目的であったことが明らかにならなければ、その<中立で、国民目線>という仮面もあばかれなかったかもしれませんが、もはや加計学園問題に石破氏が何を言っても、説得力はありません。

 

国民をバカにするのもたいがいにして欲しいと思います。