【サンデーモーニング】あるコメンテーターのコメント | KHのアメーバブログ

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テキトーなタイミングで、テキトーにコメントします。

今朝のテレビ番組「サンデーモーニング」(TBS、日曜午前8時〜)を観てて、首を傾げざるを得ないコメントを言っている方がいました。

 

 

加計学園が愛媛県今治市に作ろうとしている獣医学部の件について、大阪の或る大学の准教授の方が以下のようにコメントしていました。読みやすいように、再構成して文章にしてみます。

 

 

(1)加計学園が15回、構造改革特区に申請してだめだったが、構造特区というのは小泉内閣の時の政策で、地域からボトムアップで構造改革特区に提案するスタイル。

 

(2)第2次安倍内閣で始めたのは国家戦略特区で、これは(内閣総理大臣の[1] )トップダウンで進めるもの。

 

(3)愛媛県知事が定例会見の中で「内閣府から、『今治市に獣医学部を新設するという申請は、構造改革特区では通らないから、国家戦略特区に申し込んだらどうか』というアドバイスを受けた」ことを明らかにしたことがあった。

 

(4)ということは、(今回の加計学園の獣医学部新設を巡る問題については、官邸や政府以外の)周りでは、状況証拠が固まってきている。

 

(5)(内閣府との打合せについて文科省職員が作成したメモについては)もういいかげん、あったものを無かったと言い張るのは止めるたらいいのではないか。

 

 

  

 

とある大学の准教授ですから、いちおうアカデミアに属する方です。何冊か著書も出版されていると紹介されていました。

 

 

ですが、彼女の論法には、明らかに論理に飛躍があります。

 

ご本人は気づいていないようですが、、、、

 

 

 

(3)で愛知県知事が定例会見で言ったことは事実だと仮定します(調べれば、容易に確認できることだとは思いますが。)

 

すなわち、構造改革特区に15回も申し込んでダメだった申請者に対して、国家戦略特区に申し込んでみたらと内閣府担当者がアドバイスした。

 

 

彼女は、(3)を以て、

 

(4)「周りの状況証拠は固まってきている。」

(5)「もういいかげん、あるものを無いと言い張るのはやめたらいいのではないか」

 

の推論を導いています。

 

 

内閣府が愛媛県知事側に国家戦略特区への申請をアドバイスしたことが事実だとしても、なぜそれが<内閣府との打合せについて文科省職員が作成したメモが存在すること>の証明になるのでしょうか?

 

 

<AならばB。BならばC。それゆえ、AならばC>

という三段論法に置き直してみると、わかりやすいと思いますが、

 

(3)で、彼女は<AならばB>と言い、(4)&(5)で<AならばC>と言ってはいますが、<BならばC>の部分をすっ飛ばしています。

 

(ちなみに何度も申請してダメだった申請者にアドバイスすること自体になんの違法性もありません。)

 

 

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そもそも加計学園が国家戦略特区に申請しているのですから、この件について、<国家戦略特区>の内閣府担当と<大学学部の新設を管轄する>文科省の担当の打合せは当然あってしかるべきです。

 

 

だから、愛媛県知事の定例会見を持ち出すまでもなく、内閣府と文科省の打合せがあったことくらいは当然、誰も疑わないでしょう。

 

 

 今回、朝日新聞が入手・記事にした打合せメモに関して本ブログでコメントするならば、

 

まず、それが本当に文科省職員によって書かれ、文科省幹部の間で共有されたものと一字一句同じであると仮定します。

 

次に、内閣府の担当者が「総理のご意向」と文科省担当者に言ったとします。

 

しかし、これは首相が内閣府担当者に対して「国家戦略特区の獣医学部新設は加計学園でススメなさい」と指示したのか?

 

あるいは、

 

内閣府担当者が首相の顔色を見て、勝手に「忖度」したのか?

 

あるいは、それ以外の何かなのか?

 

 

 

[1] https://ja.wikipedia.org/wiki/国家戦略特別区域