冬休み明けのご報告からです。
 
1月8日が3学期始業式でした。
息子は前日夜にランドセルの準備をしていました。
「宿題どこ?」「上履きがない!」などと私に話しかけることもなく、連絡帳を見ながら1人で準備完了。
2学期よりもスムーズです。
自主的に進めていた計算ドリルも、全部終わらせていました。
かなりのページが残っていたはずですが、最後まで頑張ったようです。
 
心配していた体調も、始業式前日から回復。
当日朝も、こちらが拍子抜けするほど落ち着いた様子で登校して行きました。
 
今朝はまた少し腹痛を訴えていましたが、出発する頃には痛みも治まり、学期始めの3日間は無事に登校することができました。
 
信じてはいましたが、やはり今日の登校を見送ったあとには、「ふーっ」と安心のため息が出ました。
 
 
今日は、復学支援開始後すぐに始める「会話ノート」についてです。
 
「会話ノート」は、支援の中でどのような位置付けかと言いますと。。。
 
≪エンカレッジの復学支援の流れ≫
①家族療法の学び(家庭内対応の見直し)
・・・子どもへの間接的なアプローチ
電話・メール相談と「会話ノート」添削で、親の対応を学ぶ。
             ⇒ 今回の内容はこれです。
 
②訪問カウンセラーの派遣
・・・子どもへの積極的なアプローチ
訪問カウンセラーの先生と子どもの信頼関係を構築する。

①と②を同時進行で行う。
*支援開始から、約2ヶ月
(我が家の場合は、支援依頼が6月5日、登校刺激が8月5日で、ちょうど2ヶ月でした)
 
→ 登校刺激(教育コーチング)
 
*登校刺激から登校まで、約1ヶ月
(我が家の場合は、登校刺激が8月5日、登校が8月27日で、3週間後でした)
 
→ 登校
 
→ 継続登校
(我が家の場合は、継続登校後も①、②は続いています)
★これは、我が家が実際に受けている支援だけに絞って、さらに色々な工程をかなり端折って、私の言葉で勝手にまとめたものです。詳しくは、エンカレッジのホームページで確認してください。
 
支援が始まると、「会話ノート」の添削を受け、子どもの自立を育むための親の対応を学んでいきます。
そのためには、どんなに恥ずかしい会話でも、こんなことを言ってしまって上野先生に叱られると思っても、正直に書く必要があります。
しかも、朝起きてから夜寝るまでの会話を書くわけですから、家庭内の状況が丸見えです。
 
確かに、上野先生を信頼して支援をお願いしました。
でも、お会いしたのはインテークカウンセリングの1回だけ、電話でお話したのも2回だけ。
そのような状況で、さあ、全てを見せてくださいと・・・。
(こんなことは言われませんが、言われた気分でした)
 
正直に言うと、戸惑いました。
私はもともと、自分のことを積極的に人に話す方ではないので、余計にそう感じたのかもしれません。
 
でも、
私の対応を変えないと、子供が自立しない。
子どもが自立しないと、学校に戻れない。
 
もう、やるしかありません。
 
振り返ってみると、支援開始の翌日から、毎日欠かさず書いたのではないでしょうか。
仕事を休職して、時間的な余裕があったことが大きかったと思います。
 
「朝起きてから夜寝るまで」、「毎日欠かさず」、というのは私のケースです。
後日聞いたところでは、必ずしもそうとは限らないようでした。
できる範囲で、気になる会話だけ、という方も多いのかもしれません。
 
 
初回の「会話ノート」は、見事に真っ赤になって返ってきました。
会話のほとんどに、コメントを付けて返していただいた感じです。
私と息子の会話(その1)
 
(私)〇〇くん(息子の名前)は今日は何を頑張るのかな?
(子)学校に行けたらいく。
(私)お母さんは(骨折治療の)病院からそのまま行くのがいいと思うよ。目の前だし。

 

上野先生の添削(その1)
 
くんは今までの呼び方もあるので仕方ないですが、4年生でくんは幼い扱いになります。
頑張るのかな?も幼い子に使う表現です。
何をがんばるの?に変えましょう。

 
先読みの提案✖
本人が考える必要がなくなる、依存につながるという理由でよくありません。
まずは受け止めます。
「学校に行けたら行こうと思っているんだね」
そのあとで、
「どうやっていこうと思ってる?」
と本人に聞きます。

 

私と息子の会話(その2)
 
(子)(学校に行くと言っていた6時間目が近づいてきて)
   今日結構お腹の調子が悪い。学校行けるかなあ。
(母)大丈夫だと思うよ。

 

上野先生の添削(その2)
 
子どもの気持ちよりも親の行かせたいから大丈夫と言っているのがわかってしまうので✖
「そっか~。調子が悪いと心配になるね」とさらっと流しましょう。

 

私と息子の会話(その3)
 
(私)今何時か分かる?約束の2時過ぎても何も言わないのは何で?2時に学校行くって言ったよね。
(子)でも、お腹が痛くなっちゃった。あっちの部屋に時計ないし、見に行く余裕もなくて(泣く)
(私)布団に入ってたら時間が過ぎれば良いなと思ってたんでしょ、そしたら学校に行かなくて済むって。どうせこうなるから、病院から朝学校に行った方が良かったんじゃない?

 

上野先生の添削(その3)
 
非難✖
怒っても仕方ないので
「時間だよ」
と伝えて行かないと言ったら悲しそうに「そう」とだけ伝えましょう。
その親の表情を見て何か感じてくれたらそれでOKです。
 
思っていても言ってはダメなやつです^^;
親はどうせそう思ってるんだと感じられてしまうと信頼関係が崩れてしまうので。

 

私と息子の会話(その4)
 
(子)(ゲームをやりながら)どのくらいゲームやったかなあ。
(母)どうかな?

 

上野先生の添削(その4)
 
この流れです。「どうかな?」と問題を本人に返すことで自分で判断して行動できるようになっていきます。このサイクルを作っていきましょう。

 

私と息子の会話(その5)
 
(子)お母さんいない間、テレビつけててもいい?(無音が怖いから)
(私)いいよ。

 

上野先生の添削(その5)

許可△
許可は親が問題を受け取ってしまうことになるので、許可ではなく「任せるよ」など自己責任で決められるようにしてください。

 

私と息子の会話(その6)
*「復学支援の始まり」の記事で、上野先生にメールでご相談した後、ご指導通りにやってみた対応です。
 
(子)宿題多すぎて、無理。だから、やるかやらないか悩んでるの。絶対に終わらないよ、泣きたくなるよ(ブスッとする)。
(私)そうなんだね。さっきも嫌な気持ちになっちゃったんだね。
(子)8ページもあるんだよ。1ページ8問くらいあるんだよ。絶対に終わらない。徹夜することになる。
(私)そうなんだ。でも、この間も永遠に終わらないって言ってた漢字ドリル、やり始めたら15分で終わってたよね。

 

上野先生の添削(その6)

共感〇
「絶対に終わらないと思ったら嫌な気持ちになったんだね。」など具体的に共感してあげるとよりいいです。

このような成功体験をフィードバックしてあげるのはいいですね。
今読み返すと、本当に酷い会話です。
でも、当時はこれが当たり前のこととして、毎日繰り返されていました。
 
先生は、こんなに酷い私の会話も、呆れて見捨てたり、責めたりしませんでした。
見直しが必要なところには、なぜ✖なのか、そのようなときにどう対応すれば良いのかを、良いと思われる対応には、どうするとさらに良くなるのかを、1つ1つ丁寧に分かりやすくアドバイスしてくださいました。
 
また同じような状況になったときに、学んだことをすぐに実践に移すことができます。
「書いて、アドバイスをいただいて、実践する」の繰り返しです。
 
最初の頃は手を加えず(加えられず)、教わった通りの対応をして、自分の頭に覚えさせていきました。
そして、息子の反応がそれまでとどう違うかを見ました。
 
添削していただいた「会話ノート」が多くなってくると、読み返すのが大変になってきます。
どのような場合に、どのような対応が良いのかも忘れてしまいます。
私は、主だった添削内容を別のノートに書き写して、それを毎日読むようにしていました。
 
 
インテークカウンセリングで、「支援開始から登校刺激まで約2ヶ月」との説明を受けたときは、ずいぶん短いなと思いました。
たった2ヶ月で、私の対応が変わって、子供が変わるのかなと。
 
でも、添削いただいた内容を、私の対応に毎日反映していくことで、本当に子どもに成長、変化が見られるようになったのです。
子どもの成長を感じることで、また私の対応も変わっていきます。
 
「会話ノート」の力は、思っていた以上に大きなものでした。

 

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