経済学の原則 その5 交易によって全員の経済状況を改善できる
経済学の原則の5つ目は、
「交易はすべての人をより豊かにする」
という考え方である。
国際ニュースではよく、
アメリカと中国の貿易を
「どちらが勝つか」
「どちらが損をするか」
といった競争のように語ることがある。
しかし経済学の視点から見ると、
これは必ずしも正しくない。
実際には、
2国間の貿易は両国をより豊かにすることができる。
つまり、
貿易はスポーツの試合のように
片方が勝ち、片方が負けるゲームではないのである。
世界経済の中では各国は競争している。
それでも、その競争は
すべての国にとってWin-Winの結果
をもたらすことがある。
家計でも同じことが起きている
この原則は、国だけでなく
私たちの家計にも当てはまる。
ある意味では、
経済の中の家計は他のすべての家計と
競争関係にあるとも言える。
しかしだからといって、
他の人々から孤立した方が
経済的に良くなるわけではない。
もし孤立してしまえば、
-
食料を自分で作る
-
服を自分で縫う
-
家を自分で建てる
といったことを
すべて自分たちでやらなければならない。
これは非常に非効率だ。
交易がもたらす「専門化」
他の人々と交易することで、
私たちは多くの利便を得ている。
交易があるからこそ、
-
農業をする人
-
服を作る人
-
家を建てる人
それぞれが
自分の得意な分野に特化することができる。
この専門化によって、
人々は
-
より多くの種類の財やサービスを
-
より低いコストで
手に入れることができる。
国同士の関係も同じ
家計と同じように、
国も貿易を行うことで恩恵を受ける。
貿易によって
-
自国の得意な分野に特化できる
-
世界中の財やサービスを利用できる
ようになる。
中国は世界経済の中で
アメリカの競争相手でもある。
しかし同時に、
重要な経済パートナーでもある。
経済学の視点から見ると、
この二つの関係は
矛盾するものではないのである。
(つづく)