「ははは! 大したことないわ」
ルシファーは大笑いすると、水の入った容器目掛けて、自分の体を周回するキューブを投げつけました。
シュー。
皓一郎等が居る部屋に、何かの音が微かに聞こえました。
「煙?」
菜々愛と紗季が同時に頭上に疑問符を立てます。
「早く逃げないと」
悠斗と皓一郎もさすがに危機を感じ、菜々愛と紗季を追い立て、女性や侍女達と共に屋外に脱出しました。
「姫。あれはあいつの仕業かと」
侍女が話している間も煙は建物を飲み込んでいます。
「意外に早く」
女性がここまで話した時、建物の外壁が煙の中で溶けていくのが見えました。
「あれはタクティカル!」
女性は少し声を荒げました。
タクティカルというのはキューブの魔法の一つで、キューブやダイスの中から吹き出す煙であり、その使用方法によって色々な言葉をタクティカルの後につけていきます。
「溶けるのはウィルスがあるからだわ」
女性の指摘通り、煙に含まれる成分が建物を溶かすウィルスだったようです。