晩ごはんが遅くなった。

夜10時を少し過ぎたところ。

今日はもう簡単に、蕎麦でいい。

そして横には、焼いた万願寺とうがらし。

全部で7本。

万願寺って、美味しいですよね。

焼いて、ちょっとお醤油かけて。

1本目。

美味しい。

2本目。

うん、美味しい。

そして3本目。

何の疑いもなく食べた。

辛っっっっっっっ!!!!!!

え?

ちょっと待って。

辛い!!!

めちゃくちゃ辛い。

万願寺やんな?

さっきまでの2本と同じ顔してたやんな?

完全に裏切られた。

しかも、もう食べてしまった。

口の中が燃えている。

蕎麦を食べる。

……。

蕎麦の味、おかしなってもうたやん。

せっかく夜10時過ぎて…
ようやく晩ごはんにありついたのに。

何を食べても辛い。

そして、

目が覚めた。

びっくりするくらい目が覚めた。

その瞬間、思った。

あ。

これ、今ここや。

過去もない。

未来もない。

明日の予定も、今日やり残したこともない。

ただ、

辛い。

私は一年以上、早朝瞑想を続けている。

呼吸に意識を向けて、

今この瞬間に戻って、

あれこれ考えている自分に気づいては、
今ここに、戻る。

そんなことを一年以上やっている。

それが、

万願寺一本で、一発やった。
😆

すごい。

これが「今ここ」か。

そして少し落ち着いて、

ふとお皿を見る。

……。

あと4本ある。

さっきまで、

ただの万願寺だった。

今は違う。

4本とも怖い。

どれや。

お前らの中に、まだおるんか。

😑

箸で4本目をつまむ。

じっと見る。

見たところで、何もわからない。

1本目も2本目も3本目も、

見た目はみんな万願寺だった。

そして私は、4本目に問う。

「……あなたは、辛くないですよね?」

返事はない。

万願寺は、ただそこにいる。

さっきまで私は、

万願寺のおかげで完璧に「今ここ」にいた。

なのに今は…

既に、食べてもいない4本目のことで、
未来への不安でいっぱいである。

悟り、本日終了。

万願寺、残4本。

……。

「あなたたちは、大丈夫ですよね?」
😂