
ザ・ロード / THE ROAD
コーマック・マッカーシー作。ピューリッツァー賞受賞の同名小説の映画化した。謎の天変地異により、文明崩壊したアメリカ。動植物は死に絶え、広がるのは、荒れ果てた大地。そんな状況下に生き残った父子ふたり。彼ら以外にも生き残ったものは居るものの、飢えに苦しむ彼らは時に人肉をも食う。父子にとっては、その隣人も敵となる。生き延びるためにわずかな食料を、空き家などから調達し、ひたすら南を目指す。
ついこの間観たばかりのデンゼル・ワシントン主演『ザ・ウォーカー』といろいろな意味で被る作品。ただ今回、旅を共にしているのは、血の繋がった父子。わが身に襲い掛かる危険から、父は子を守るために、身を挺し、犠牲となっていく。もしかしたらあるかもしれない、未来に息子を委ねるために。
その父を演じるのは、ヴィゴ・モーテンセン。彼のその存在感は、息子を守ろうとする父、そのものでした。さ迷い歩く姿は、ホームレス。が、危険から息子を守るための鋭い眼光、そして研ぎ澄まされた感覚はスクリーンからもひしと伝わってくるのでした。ヴィゴ・モーテンセンって、こういう訳アリ的な役柄がとても似合いますね。心の奥に秘めた正義感のようなもの。とても男らしいです。
息子を演じるのはコディ・スミット=マクフィー。母親役のシャーリーズ・セロンに何処となく似ていて彼は、とても可愛らしくさえ見えます。彼が生まれたときには、既にこの荒れ果てた世界が広がり、平和だった頃を知らない彼にとっては、観るもの全てが恐怖であったと思います。父親に守られながら生き、これから先に何が起こるかわからない恐怖はただならぬものでしょう。父は息子に自分たちは善人であることを常に教えます。人間としての尊厳を忘れてはいけないと。
こんな時代に生まれてしまった悲しき運命に翻弄される息子。その息子だけでも、人間としての尊厳を持ち続けることを忘れないように、どう生きて行くべきかを教え続けた父の姿がとても悲しかったです。父親の言うこと、やることだけが正解ではない世の中を描いたこの作品。感動的ではない、絶望的なこの作品でした。
父親目線で描かれたこの作品は、息子の目線で描かれたら、また違ったものになっていたかもしれない。もしくは、この父子に出くわしてしまった、彼らと同じように必死に生きようとしていた老夫婦や盗人、彼ら誰かの目線でみたら、また違ったものになるかもしれない。世の中が荒廃したときに、自分が生きるためには、ある意味ルールや道徳観などは関係なくなってしまうだろう。生きることに、こうしなくてはいけないなどの絶対的なルールなどないのだから…
今作品。絶望的な内容のロードムービーですが、物凄く引き込まれます。そして、キャスティングが素晴らしいです。
監督 ジョン・ヒルコート
製作総指揮 トッド・ワグナー 、マーク・キューバン 、マーク・バタン 、ラッド・シモンズ
原作 コーマック・マッカーシー
音楽 ニック・ケイヴ 、ウォーレン・エリス
脚本 ジョー・ペンホール
出演 ヴィゴ・モーテンセン、コディ・スミット=マクフィー、ロバート・デュヴァル、ガイ・ピアース、シャーリーズ・セロン、モリー・パーカー、ギャレット・ディラハント、マイケル・ケネス・ウィリアムズ
上映時間 112分
http://info.movies.yahoo.co.jp/detail/tymv/id335576/
製作総指揮 トッド・ワグナー 、マーク・キューバン 、マーク・バタン 、ラッド・シモンズ
原作 コーマック・マッカーシー
音楽 ニック・ケイヴ 、ウォーレン・エリス
脚本 ジョー・ペンホール
出演 ヴィゴ・モーテンセン、コディ・スミット=マクフィー、ロバート・デュヴァル、ガイ・ピアース、シャーリーズ・セロン、モリー・パーカー、ギャレット・ディラハント、マイケル・ケネス・ウィリアムズ
上映時間 112分
http://info.movies.yahoo.co.jp/detail/tymv/id335576/