ラジオ文芸館「蒼い岸辺にて」朱川 湊人 | パンが焼き上がるとうさぎさんがやってくるのだ breadconfiblogのブログ

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パンを作る、ただそれだけだけれども、やりたいことやらなければならないことは沢山あります。それをひとつひとつ叶えていこうと思います。本や映画もそのひとつ。うさぎさんを可愛がることは、ボートを漕ぎ出すように僕を押しすすめてくれることなのです。

作:朱川 湊人(しゅかわ・みなと)

 二十歳の早織は、息苦しさから解放され気がつくと、蒼い世界に倒れていた。そこには大きな河があり、古いボートと渡し守の男がいた。男から「自殺した」ことを指摘された早織は、二十年間の無駄だったとしかいえないような人生を振り返る。
 三途の川を渡る際、渡し守は、「未来ゴミ」と呼ぶ“これから掴むはずだった未来”を一つ一つ捨てていく。そこには早織が想像もしていなかった出会いや憧れの職業、夫や子どもが次々とあらわれる。早織はそれらを目の当たりにし、渡し守と会話することで、「あの世」から「この世」に戻りたいと訴えるが・・・。
 新年度が始まり1ヶ月。「五月病」とも言われる憂鬱な気分になりがちなこの時期に、心に元気をくれる作品。


この朗読を聞いていて私に頭の中に流れてきた曲がある。
井上陽水の「傘が無い」の中にある『都会では自殺する若者が増えている』
というフレーズである。

誰がどのように生きようが、あるいは死んでしまおうが私の知ったことではないけれど
これは面白い小説だと思う。

今まさに自殺しようとしている若者にこの本を是非お薦めしたいなどという
つもりも全く無い。

そんな親切なようなものなど全くの余計なことで、
必要以上のお節介に過ぎないからだ。

もう終わっている人に費やす言葉など無いというのが本当の所だ。

この本の中に出てくる描写は面白く三途の川である蒼く見える海の様な場所に
叶える必要のなくなった夢である卵をどぶん、ぽーいと捨てるシーンなどは
結構いいな~、と思ったりもする。


他にも読みどころのシーンは満載だ。

自殺する若者に読んでから死んでくれと言いたい(笑)