猫の手帳
「猫の手帳」という雑誌をご存じですか?
ごはんたべてる猫。ふりむいた。パチリ。の図。
むかし親友が「はい、やっちゃん」と手渡してくれたものは。
「猫の手帳」という雑誌だった。
内容は、でるわでるわの猫自慢。(うちのこイチバン)
たのしかったっーー! とわたしがお礼を言うと、
「でしょ?」
と、親友はちょっと自慢げであった。
「とくに強面(コワモテ)の方が”ごはんでちゅよ~”みたいな赤ちゃん言葉で”うちのこ”に話しかけるところが」
とわたしが言うと、
「でしょ~っ?!」
と、親友は”よろしい”といわんばかりのしたり顔であった。
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話は変わりまして。以前のことですが。
道路に面したお店の厨房の扉を開けたら強面の方と若い方が目の前を通り過ぎた。
おふたりの会話がわたしの耳に飛び込んできた。
「おい! ”ごくせん”は何曜日だ!?」と強面が若い方に聞くと、
「おす。水曜日です」と若い方が即答した。
テレビ番組の「ごくせん」をぜひ見逃したくないが、あれは何曜日だっただろうか、
と聞いたのであった。
外見で判断してはいけない、みんな優しい気持ちをもち、たのしいテレビドラマを見逃したくないのだ。
などと考えながらお二人を見送ったことを、ふと、思い出した晴天の水曜日。
男の人って、不思議ですね。
ブレッド&サーカスでした。