額賀澪著『青春をクビになって』。
瀬川朝彦、35歳、独身。
古事記の研究をしながら大学の非常勤講師として働いていたが、ついに契約更新できないと告げられる。
今は夢を諦め起業した、かつての仲間栗山の会社で単発のバイトをさせてもらう。
そんな時、10歳上の小柳先輩が大切な古事記を持ったまま行方不明になってしまう。
バイトで出会う人達のそれぞれの人生。
そしていなくなってしまった小柳の人生。
このまま研究を続ければ成功するかもしれない…いや、今やめておかないと、10年後の自分は小柳先輩だ…。
そうして少しずつ自分の立場と、これからを受け入れて夢を諦める姿が描かれていました。
以前読んだ彬子女王の『赤と青のガウン』にも書かれてたけど、日本におけるポストドクターは本当に過酷。
夢を諦めるって、その想いが強ければ強いほど辛いんだろうなぁ。
小柳先輩の結末と、夢を諦めた朝彦を思って、最後は涙が出ました。