私は中学高校共に修学旅行で京都奈良へ行った。中学では大した思い出がなく、覚えているのは夜遅くまで友人と顔を突き合わせておしゃべりに興じていたこと。深夜、男子が騒いでいたとか、女子の部屋に侵入したとかでAくん、Bくん、Cくんが廊下に正座させられていたらしいってこと。そういえば、私たちの部屋に男子は来なかった。

 

 寺社仏閣は普通の中学生にはレベルが高い。よほど興味のある子ならば別だ。今では、

「私の思い出は中学生らしくていいな」

なんて、堂々と肯定しちゃっている。

 

 高校の修学旅行はなぜか4月の頭、春休み中で、その代休はちゃんともらえていたのか?なんて思い出す。3泊4日の日程だった。そして、自由な校風がそうさせていたのか、各クラス単位で最初の2日間はどこへ行っても良かった。2日目の晩に決められた京都の宿に集合できれば、そして予算の範囲であれば。もちろん、念入りにみんなで予定を立てた。金沢とか淡路島とか、四国にわたったクラスもあった。私たちは山口に行って、萩の町を散策したり、秋芳洞にも行った。穴倉好きな私としてはそれは面白かった。サイクリングもしたわ。あら、さすがの高校生、私も少しは覚えているじゃないの!

 

 翌日からの2日間は、クラスを解体して、事前に計画したコースに分かれて楽しむ‥‥‥いや、学ぶ。私は「食べ歩きコース」を選び、南禅寺近辺で湯豆腐料理を食べた。哲学の道も歩いた。どこかでお抹茶と和菓子をいただいた気もする。

 

 他には歴史を学ぶコースとか、琵琶湖へ繰り出して釣りに出るとか、そういえば、没になってしまったけれど、誰が発案したか「甲子園観戦コース」があって、私はそれを希望していた。ちょうど春の選抜大会の準決勝辺りだった。が、

「天気によって実現が左右されるものは採用できない」

と先生に言われてしまった。結構な数の生徒が希望していて

「雨の場合は別のコースを考える」

と粘ってみたけれど、却下された。あらっ?今思うと、釣りは許されたのね?

 

 我が家の息子2人、高校は違うが、修学旅行は両方ともスキー教室?合宿?だった。男子高校でもあり、先生たちの

「昼間、存分に身体を動かし、疲れさせて夜は悪さしないよう、さっさと寝かせる」

っていう魂胆がみえみえだとおかあさんたち同士で笑いあった。スキー場ならば近くに繁華街もなさそうだしね。

 

 笑っている場合じゃない。先月、沖縄での修学旅行で命を落とした生徒さんがいる。埋め立てられる湾を見るコースを自ら選択したようだ。高校生にして、国の問題の学びに前向きなお嬢さんの姿に心打たれる。それがこんな結果になるなんて誰が予想したことだろう?辺野古の問題も絡まってややこしいことになっている。ご両親のことを思うと、言葉も出ない。お悔やみ申し上げます。