ここのところ、テレビや新聞、ネットニュースで見ない日はない。個人情報が流出していると。


 私のスマホにも会社のパソコンにも不審なメールが毎日届く。出社して直ぐの作業がメールの削除。ごみ箱に入るように設定しても、いたちごっこのようだ。

 

 社長からの通達として偽メールが届いていた。

「今後の業務連絡を迅速かつ効率的に行うため今後はラインを使います」

って、吹き出しました。社長、同じ室内にいて、声も簡単に届く位置に座ってらっしゃいます。昭和人間社長は、メールやラインはほとんどせず、もっぱら電話です。国税庁から還付金のお知らせも頻繁に届きます。


 一方、個人メールにはいかがわしいものが多い。そうそう、登録のない番号から電話がかかってくることも増えた。絶対に、どこかから情報が洩れていること、間違いない。

 

 今年の春頃のことだ。私は、スマホの写真整理をしていた。覚書として写真に撮ったものや、スクショの類はもう必要ない。それらを削除していたのだ。


 で、どこを開いたのかわからないが、ある方のマイナンバーカードの暗証番号控えの写真があった。その控えは私も持っている。全国共通かどうかは知らないが、A4の大きさの定型プリントに自分で番号を書いて、保存するためのもの。電子証明書用とか利用者証明書用とか住民基本台長用など、私もその別はよくわからないが、手書きの4桁の数字がそれぞれに記載されていた。それはそれは驚いた。なぜ、その写真が私のスマホのアルバムに?

 

 同姓同名の別人かもしれないが、知っているお名前だった。でも私はその方と電話もメールもラインも繋がっていない。10年以上前に道端でお会いして挨拶ぐらいしたかな?


 とても怖くてすぐに画面を閉じた。夫に見てもらってから消そうと思い、すぐに削除はしなかった。すると、夜、それは無くなっていた。夢じゃない。絶対に夢じゃない。アレはどこから来てどこへ行っちゃったのだろうか?

 

 先日からteppayというモバイルSuica、PASMOのアプリが導入された。今、この時期でいいのですか?って言いたい気分だ。私はこれからもしばらくはPASMOカードを利用するつもりだ。残高が少なくなったら、駅でチャージをする。どうも、スマホで決済ができるような類が恐ろしい。私はクレジットカードだってほとんど使ったことがないのだから。

 

 でも最近は、映画や観劇、お買い物など、カード(スマホ)決済を求められることが多い。私は多少手数料がとられようとも、コンビニなどでの前払いや着払いでキャッシュにしている。新幹線のチケットだって、駅まで行って購入する。これら、いつか全面廃止になるのかな?

 

 こんなに便利な世の中じゃなかった時代に育っている人々、私を含めた高齢者は

「自分の身は自分で守る」

があった。それが可能な時代だった。便利なことに飛び込んだ結果、自分自身で身を守ることができなくなった気がする。


 パソコンの使い方は多少わかってきて、作業はできるが、何かトラブルがあると、二進も三進もいかない。お手上げだ。若者は、それをさらにスマホなどで調べつつ解決を試みる。私は「何かあったとき」に困るから、巻き込まれないように行動を控えてしまう。


 IDやらパスワードやら、ログインがなんちゃらって、どんどん入力と承諾を求められる。

「これ、進んでいいの?」

「次へ、を簡単にクリックしていいの?」

「こんなにスクロールを繰り返す同意書、みんな、きちんと読んでチェック入れてるのかなぁ」

私は迷うが、子どもらは速い。


 そして、私はその都度、パスワードを忘れないようにメモする。それを覚える脳のキャパはない。結局私はアナログ人間だ。


 これからの世の中はデジタル、ネット、AIと、進化を遂げるとは思う。慣れることは大事だけれど、それならば、自分を守ることもしっかり覚えなければいけない。相手は常に先を行く悪党だ。

 

 高齢者がスマホやPC、飲食店でのタブレットなど操作が遅いって、もしかしたら、危機管理体制を備えているからなのではないか。自然と染みついた脳と身体が、動作を遅らせているのではないか、ニュースを見ながらそんなことを考えた私だった。