晴海フラッグは、もともと東京五輪跡地でその後、住宅や商業施設、学校、公園などを備えた新しい街として整備されたそうだ。
今回、夫の友人にご招待された。こんなことでもなければ私には縁のない街、タワマンの立ち並ぶオシャレなエリア。
「皆でBBQしましょう」
と、お誘いを受けた。
時折雨がパラつくあいにくの日、それでも気分はルンルンしながら、新橋へと向かう。そこからBRTというバスに乗り、晴海ふ頭公園前まで行った。
既にそのバス停での出来事。私たち夫婦の後ろには小学生姉妹と思われる2人とそのママさん。女の子は同じ制服とバッグ、私立の小学校を思わせた。ママは紺色のワンピースをお召しになられ、学校行事の参観からの帰りのようだ。
どうも「秋まつり」のような行事だったのか、金魚すくいの話をしている。お友だちが17匹もすくったのに、自分たちは1匹しかすくえなかったとか。ママが2人に、ポイの使い方のコツを伝授している。
「あなたたちは水に対してこうやって入れるから、すぐに破けるの。なるべくこうして‥‥‥」
って身振り手振りを添えて。角度が何とか、どうとかこうとか。
「タンナルキンギョスクイノハナシナノニ、ドコカ、ハイソ」
無事にみなさん合流となり、テントの中でアルコールで乾杯をしてBBQの始まり。私は実はBBQが苦手。ただ焼くだけとは言っても、だれかが調理しないといけない。そして、切り、お取り分けしなければいけない。私にとっては「はじめまして」の方もいらっしゃる中で、どなたがやるの?私は何をすればいいの?やりたくないけれど、すっかりお任せってわけにもいかないしな。
その日、たった1人お子さんがいらしていた。いいことを思いついた。というか、その子と遊ぶことにした。私は好きだから。おしゃべりも楽しい。席を離れて一緒に写真を撮ったりした。何という眺め。その日はちょうど豪華客船が停泊していた。お天気で霞んで東京タワーも上の方は見えなかったけれど。
これだけタワマンが立ち並ぶってことはそれだけ多くの人の生活があるってことだ。
お宅にも招かれ、その途中、私が見た光景。マンションが密に立ち並んでいて、その間を10人以上の子どもたちが鬼ごっこをして遊んでいるのだ。緑が植えられた間のくねくねとした石畳の上を走り回る。ママたちはエントランスにある公共スペースのテーブルとソファーで優雅にくつろいでいる。その時刻、夜8時半。
私が子どもの頃は母親に「夜、外で遊んでいたらオバケが出る」とかなんとか脅された。8時には布団に入らされた。
そうか、不夜城だ。歓楽街じゃない不夜城だ。
乳幼児がタブレットを持ってベビーカーに乗っている。そのベビーカーを押しながらパパがスタバのカップを持っている。その隣に真っ白のTシャツとジーンズを無造作に着こなしているママ。そんな街。
ここは私の知っている日本じゃなかった。異国の地だった。


