我が家から電車を乗り継ぎ、それほど遠くない所にコンサートホール?公会堂?のような場所がある。1,200人ほどが入れる、まあまあの広さだ。

 

 夫と、堀内孝雄さんのコンサートに行ってきた。そう、この会場は私たち(高齢者)には大変ありがたい。武道館とか有明とか銀座とか、都心に出なくて済む。今までも清水ミチコさん、南こうせつさん、小椋佳さん、武田鉄矢さん、お笑い芸人さんが来てくださった。あ、アーティストさんは、ベテランさんが多い。

 

 

 

 都会の大きな会場で、過去には小田さん(オフコース)、松任谷由実さん、稲垣潤一さんとか、聞きに行ったことはあるが、あの、立ちっぱなしというのがきつくなってきた。ましてやジャンプなんてとんでもない。ペンライトを振り続ける。若い頃は何でもなかったのに……。だからと言って目立たない後ろの席、となるとアーティストさんの姿は米粒のようで、結局大きなスクリーン越しに見たりすることになる。

 

 その会場でのアーティストさんたち、ほとんど同じ最初のご挨拶。

「本日はようこそお越しくださいました。2階席まで、いっぱいでございます。ありがとうございます」

で、始まり、

「私と同じお年頃の方が多いですね。どうぞみなさま、無理をなさらず、座ったまま、座ったまま、ちょっと手拍子でもしてくだされば、大変励みになります。何かあっても困りますからね。人のこと言えませんが」

と笑いを誘う。暗に「立つな」をアピールしてくださるので、大変ありがたい。

 

 堀内さんはアリスとしての活動は10年だったとのことで、私たちは驚いた。その10年がとんでもなく濃い10年だったのだな。もっともっと長く感じた。

 

 歌ってくださった曲は『はぐれ刑事』の主題歌も多かった。

「母が藤田まことさんが大好きでよく見ていたな」

そんなことも思い出す。

 

 そして『君のひとみは10000ボルト』が始まるとみんな手拍子で口ずさむ。座っていても大盛り上がり。歌詞は谷村さん、曲が堀内さんとのこと。私もちょうど若くてピチピチの頃の曲だ。資生堂のキャンペーンソングとなり、よく耳にしたなあ。モデルさんの真っ赤なルージュが魅惑的だった。「20世紀のジャンヌ・ダーク」とはなんとオシャレな歌詞だろう。ずうずうしくも自分のひとみも1000ボルトぐらいの明るさを放っていたのでは?とあの頃のアレコレを思う。

 

 最後は『遠くで汽笛を聞きながら』だが、これは私が大好きな曲でナマで聞いているのだと思ったら、涙が一粒こぼれた。

「谷村さんがなんにも言わずに逝ってしまった」

と聞いたらもう一粒こぼれた。

 

 いい気分で我が家に戻ると、学生時代のライングループの1人の男性が森高千里さんのコンサートに行ってきたと報告があった。

「最初からずっと立ちっぱなしで疲れたけれど、ビールがうまかった」

と。彼の推しのエネルギーはすごくて、今年度中にあと7回は森高さんを追いかけるらしい。

 

 その若さと消費カロリー、完全に敗北感を味わった私だった。でも私は私。

 

 ベーヤン、ありがとぅう!!!