次男は小さい頃からトマトが大嫌いだった。
時々このブログに登場する我が家の夫は体育会人間、というわけで当然
「出されたものは食え」
になる。ある時、次男が5歳くらいだったか、
「トマト、嫌い」
と言い始めた。私はお弁当に彩として便利なプチトマトを結構な頻度で入れていた。残さず食べてきていたので(家の食事ももちろん)そんなこと、わからなかった。
次男はそう宣言してから、食事で出されても残すようになった。夫はさっさと食事を終え、テレビの部屋に移動してしまう。
「ワタル、絶対残すなよ!食べるまで椅子を離れるな」
と言いおいて。一気に家庭の空気が悪くなる。が、次男は絶対に口にしなかった。そして、泣くでもなく、椅子に座ったままじっとしていた。そんなとき、私は
「もういいよ」
と彼の耳元でささやき、大きな声で
「ワタル、ごちそうさまは?」
と、あたかも彼が完食した風を装って許してしまった。彼が残したプチトマトを自分の口に急いで放り込みながら。次男は私の甘さを見抜いていたのだな。
彼は意志が固いというか、強情っぱりというか、「これが次男というものか」と私は勝手に思っていた。トマトが食卓に並ぶ頻度が減った。
それでも高校時代、1度お弁当にトマトを入れた。「フルーツトマト」なんてものがスーパーに並んでいたので、買ってみたのだ。帰宅後の次男の弁当箱にはそれが残されていた。
「ワタル、今日はフルーツトマト入れたのよ。フルーツ大好きだからさあ、どうかと思って」
と私が言うと
「おかあさん、そういう気遣いは要らないから。フルーツと付いてもトマトはトマトだから」
と返された。
そしたら、いつだったか、新聞だか、テレビのニュースで
「花粉症の人がトマトを食べると症状がひどくなる」
という研究結果が出たというのだ。
我が家、夫も私も食べ物の好き嫌いはなく、長男長女も敢えて自分から手を伸ばさない料理(食品)はあっても、食べられないものはない。なぜに次男だけ、と思っていたが、もしかしたら、花粉症が原因?彼は3歳の時に既に診断が下されていた。
実は、それなの?身体が受け付けなかった?ヒトの自己防御反応?
単なる好き嫌いにテコでも動かない次男の性格が加わっただけかもしれないけれど、私はこういうヒトのカラダの仕組みの話、(もっと言えば、生物全般にわたって)とっても興味深い。