岩手県大船渡で起こった山林火災には、毎日その行方を追った。立て続けに岡山・愛媛・宮崎でも発生した。今尚、完全鎮火には至っていないよう。被害に遭われた方、お見舞い申し上げます。今も避難されている方は、恐怖で夜も眠れないだろう。不自由な生活を強いられていらっしゃるだろう。昨日からの雨が恵みになって欲しい。
小さい頃、近所で火事があった。200メートルほど先の商店だったが、夜、2階の窓から見た光景が忘れられない。消防車や救急車が何台も来ていた。時々爆発のような音がして、火が真っ暗な夜空に高く立ち上る。真っ赤に燃え盛る炎がどんどんと近づいて自分の家まで燃えてしまうのではないかと思うほど、その勢いはすごかった。火は恐ろしい。
母は、その昔、お線香の火が原因で近所の大きなお屋敷が全焼したと、火の扱いには相当注意を払う。調理した後、毎回必ず元栓まで占めるのだもの。
山林火災はなぜ起こったのか?あとから警察と消防が検証するだろうけれど。だれかのバーベキューの火とか、たき火とかタバコとかだったら、その責任は計り知れない。自然発火もあるのかな?
夫の友人は、とある県の山村出身だ。彼が
「時効だから」
と、小学校1年生の時の話をしてくれた。
ある時、上級生数人と山に入って花火をしたらしい。それが、草や木々に燃え移り、自分たちではどうすることもできず
「これはヤバい」
とそのままにして逃げ出してしまったらしい。ある程度の広さの山火事となったが、季節的な理由か、自然の力か、消防の方々の迅速な対応があったからか、人家などへの影響はなく、もちろん人も無事だった。あとからホッと胸をなでおろしたそうだ。
その彼、逃げる際に、上級生のお兄ちゃんたちに
「このことは絶対に秘密だぞ」
とくぎを刺されていた。が、数日後、学校の休み時間に校内放送で先生に呼ばれた。
「1年1組の○○くん、職員室に来てください」
そこで担任との話が始まる。
「ショウイチくん、この前、花火やったんだってね。楽しかった?」
そんな風に聞かれれば、7歳の子ども
「うん!」
って答えちゃうよね。
「きれいだった?どんな色だった?」
等の質問には
「すごくきれいだったよ。赤とか青とかの火も出たよ」
と得意げに説明する。先生もさすがうまいなあ。最後には
「誰といっしょにやったの?」
と極めつけ質問。彼は
「○くんと~△くんと~×くんと~‥‥‥」
と数人の名前を間違うことなくぺらぺらと暴露してしまった。
学校には、警察や消防の検証結果が伝わっていたのか、はたまた住民の
「あの日、小学生が山に入って行ったのを見た」
なんていう証言が届いていたのか。
ひと家族50万円の支払いをしたそうだ。本当かどうかはわからないけど。そして、当然 じいちゃんばあちゃん、親から大目玉を食らったと。60年も前の話だ。人的被害がなかったからクスッとしても許されるかな?小学1年生ってかわいいよなぁ。
どうか、各所の火災が一刻も早く収まりますように。