今年に入り、不穏な空気が流れる我が家。今度は、夫がトラブルに巻き込まれている。というか、トラブルを起こしてしまった。金銭問題……。

 

 お相手は100歳にもなろうという伯母さん(私にとっての義父の姉)だ。伯母さんはヘルパーさんやデイサービスを利用しながら、1人で暮らしている。子どもさんたちはみなさん都外にお住まいだ。


 伯母さんが支払いをすべきお金を夫が預かって支払いに行ったというもの。我が家から伯母さんのご自宅までは、車で1時間ほどの距離だ。

 

 この後の文章にはつじつまが合わないと思われる物もあるかもしれませんが、内容が内容なので、割愛させていただきます。実際はそれなりの理由があって、話はきちんと流れています。御判読の程、よろしくお願いいたします。

 

 なんといっても夫は大変にフットワークがよろしい。

「伯母さんが銀行に行って、振り込みをするのは大変だろう。それならどうせ近くに行くから、お金を預かって、支払先に届けてこよう」

と夫はすぐに動いちゃったわけです。

 

 最初は伯母さんもとても喜んだ。夫もいいことをしたと満足気だった。が、ツメが甘かった。

「伯母さん、○○円、預かったからね」

と言ったものの、書面に残してこなかった。

 

 そして生じた

「いくら渡した」

「いくら預かった」

の食い違い。

 

 先日、急にイエ電がかかり、出てみると伯母さんだった。

「beachan?何度電話しても出ないからどうしたかと思って」

から始まった。その時点で声がイラついている。私は細かいことまでは把握していないが、

「夫が伯母さんからお金を預かって支払いをしてきた」

くらいは知っていた。そのことは当然済んだことだと思っていた。

 

 伯母さんは以前からしっかり者で、優しかった。義母(伯母さんにとっての義妹)が亡くなって、私が義父の食事を届けるようになったことに感謝してくれたし、彼岸や正月の人寄せなどでの私をねぎらってくれた。

「弟(義父)は、わがままなところがあるから、大変だと思うけれど、beachanよろしくね」

「beachanみたいな人が○○くんと結婚してくれて、本当に良かった」

と声をかけてくれる人だった。そして、弟(義父)にもきちんと意見をする姉であった。

 

 その電話では

「○○くんに、家まで来てもらうのは申し訳ないから、差額の領収書を送って頂戴」

の一点張り。私は

「伯母さん、私はよくわからないから、○○さんが(夫)帰ったら、伝えますね。こちらからお電話しますね」

として、電話を切った。その後、夫は電話をした。

 

 私は

「当たり前だけど、領収書なんて出せないじゃん。お店の領収書は、渡してあるし。まさかウチの名前でそんなもの出せないし。もう、『僕が間違っていたみたいだ』として、お金を返した方がいいよ」

と提案をした。夫は

「え?オレ、絶対に間違っていないから、謝ったりその金額を返すのは嫌だ」

と言う。私だって、どう考えても夫が間違ったとは思えない。でも人生、まさかはある。

 

 夫は、ことの始まりから従兄弟さんにその都度メールで伝えてきた。そこには金額も書いてある。見積もりも領収書も貼り付けてきた。

 

 例えば、54,321円の支払いに10万円渡されたら、その場で4万円は置いて6万円預かってくるだろう、という夫の主張。見積書は置いてきた。なんなら、ちょうどのおつりが自分の財布にあれば、返したであろうと。

 

 もちろん、一緒に数えたと言う。そりゃそうだ、と私も思う。常識的に考えたらそうなる。が100歳の伯母さんが10万円渡した、と思い込んだら、それはもう覆らないと思うのだ。もしかしたら、

「追加があった時のために渡した」

と言われるかもしれない。とかく高齢になるほど、何事にも慎重になりがち。そして自分の意見は曲げない。

 

 夫も昔から「本家の甥っ子」として、とてもかわいがってもらったと言う。20年以上も前から彼岸などには車を出して、伯母さんを送り迎えしている。こんなことで仲たがいはしたくないと言う。

 

 「オヤジに話したら、『姉さんも年だから、私が差額を払ってもいい。○○には悪いが、謝って収めちゃってくれ』って言われたよ」

ところが、夫は、謝ることが苦手なのだ。ましてや、自分は間違ってないと思っているんだから。

 

 私なんてずるいから、「ごめんね」で済むなら、いくらでも言っちゃうわ。

 

   続く