孫の保育園の運動会に行ってきた。

 

 園児たちが作った旗が、秋風になびいて、それを見ただけで、私はテンションマックス。子どもたちの姿を見られることがとても楽しい。自分の孫だけでなく、全員応援したい。ダンスにもかけっこにも、毎回拍手しちゃう。笑顔はもちろん、真剣な表情、泣いてる姿もかわいい。

 

 大体から、スポーツ観戦好きな私は未就学児といえども『全員リレー』なんて、大声張り上げたくなるほど、好きなのだ。ばあちゃんだから、そこは我慢する。

 

 残念なのは種目の減少だ。幼稚園や小学校の運動会、以前はお昼を挟んで午後も盛り上がっていた。私が子どもの頃は校庭で親と一緒にお弁当を食べた。それが、私が親になってからは、働くパパママが出勤日と重なるということも増え、その子どもたちに配慮をして、子どもたちは教室で親とは別々にお昼を食べるようになった。

 

 そして最近の運動会は午前中で終了だ。親子競技や全学年で行う競技、応援合戦、リレーなどが省略されている。コロナの時期を境に、その盛り上がりが衰退している気がする。

 

 別の理由もあるようだ。テレビで報じていたが、

「目立つのがいやだから、1位になりたくない」

「リレー選手になりたくない」

「頑張る姿を見られたくない」

という子どもが増え、リレーや勝敗を決めるものを避けるそうだ。

 

 私なんてリレーの選手に選ばれてみたかったよ。1度でいいからゴールテープを切ってみたかったよ。せっかくその能力があるのだったら、みんなの前でその姿を見せてほしいけれどなぁ。不得手な子が出たくない気持ちはわかる。私もどちらかというとかけっこは苦手。でも得意なのに出たくない?時代と共に何かが変化してしまったのか、残念な気持ちだ。

 

 それでも私は半日十分に楽しみ、エネルギーをもらうことができた。

 

 さて、孫が作った旗、年長さんは世界の国旗の図鑑を見て、それぞれが気に入ったものを選んで描いたらしい。

 

 

 事前に孫から、

「おばあちやんこれはどこのくにのはたでしょうか」

と絵の写真付きラインが届いていた。私は(まだ6歳だもの、さすがにあの星の数は省略しちゃったのだろうな)と思いながら、

「あめりか!じょうずにかけたねえ」

と返信した。そうそう、孫Aちゃんは、おしゃべりも達者で、字もしっかり書けるので、時々ママの携帯を使って私にラインを送ってくる。

 

 数分後、ラインの音が鳴った。

「おばあちやんちがうよりべりあだよ」

って。私はびっくりした。 中学高校で耳にしたかもしれないが、すっかり忘れ、調べちゃったよ。あの紅白のボーダーと星といえば、アメリカ、としか言えない自分が情けない。

 

 リベリアは、西アフリカにある共和国で、アメリカ合衆国で解放された奴隷によって建国され、独立した。その当時、移住し、アフリカで唯一の独立黒人国家であったことを1つの星で表している。リベリアという名は、自由のリバティが由来となっているそうだ。 


 そうだそうだ、目にする世界地図はアメリカとアフリカがとっても遠いけど、ホントはお隣さんだ。私は地球儀を頭に描き、そこに感動する。

 

 一方、孫Cちゃんは、まだ年少さんなので全員顔を描いたらしい。4歳ながらオシャレやダンスに興味があり、その旗がこちら。

 

 

 目の下のブルーのラインは、何かと思いきや、本人曰く

「クマだよ」

どんだけ疲れ果てたママを毎日見ているのか‥‥‥?自分の顔にも付けちゃった。クマを知ってる4歳児か。

 

 子どもたちの動きや言葉だけでなく、こんなところも楽しい。孫が描いていなかったらおそらくリベリアという国を頭から捨てたままで年をとっていったであろう私。なぜクマを描いたのか想像しながら苦笑いする私。

 

 これが私にとっての子どものすばらしさなのだ。