私は緑内障を患っているので、定期的に眼科に通院している。
予約したその日、私は待合室に座っていた。多くの方が待っていた。私はボーっとしていた。すると受付スタッフさんの声が聞こえた。
「マスクある?」
相手は小学生男子二人だった。そこで、私の目と耳が一気に働き始める。(私は世の中の日常でおこるこういうことを見るのが好きです)
小学校中学年くらいの二人だが、一人の男の子はマスクをしていなかった。そうだそうだ、ここの眼科の受け付けには大きく「マスクのご着用をお願いします。受付で50円でお買い求めいただけます」の文字が書かれた紙が貼ってある。以前、男性が購入していたのを見たこともある。
さてそこで、男の子たちはお金を一銭も持っていなかったようだ。受付のお姉さんと男の子の会話が始まる。
「兄弟なの?」
「ううん、友だち」
と言って首を振る男の子。
「おかあさん、後から来るよね?」
「わかんない」
とまたまた首を横に振る男の子‥‥‥。困ったお姉さんはとりあえずマスクを用意した。
私が診察を終えた時、彼は視力検査をしていた。母親らしき人は見当たらない。友達がまだ待合室にいた。この後、一緒に遊ぶのだろう。
そういえば、今、子どもたちの医療費は発生はしても、その場での支払いはない。お金を持たずとも医者にかかれるのだ。これは、私が思うにマスク代金以前の問題だ。お医者さんだよ。10歳の友達同士で行かせる場所じゃないでしょ。
お仕事をしているパパママさん、大変だと思うけれど、どちらか来て~~~!どうしても仕事があったとしても
「あとで結果を聞きに参りますので」
とか、連絡できるのでは?