急に思い出したこの言葉!私が若い頃使われていたものだ。なんだかNHKの朝ドラのタイトルのよう。いや、あれは「トト姉ちゃん」だったわ。
都会の洗練された女性と反対の、地味で野暮ったいあか抜けない人のことを表す。昔は「イモっぽい」なんて言葉もあった。
短大に入学した時、私立女子高校出身者と都立高校出身者の違いは大きかった。都立出身の私は、カルチャーショックを受けた。彼女たちは、私がしばらくして覚えたブランド物のバッグを入学早々から手にしていた。しっかりとお化粧したお姉さま方が、私にとってはまぶしかった。同い年なのに。
それでも打ち解けるようになった。そこで知ったのは彼女たちの高校時代の体験の豊富なこと。私は何をしていたのだろう?それほど時間を無駄にした記憶はないし、勉強に打ち込んだ覚えもない。となると、やっぱり部活や文化祭の委員活動、そして友だちとのおしゃべりとかに夢中になっていたのだろう。彼氏もいなかったし。
お嬢様方は、試験勉強は家ではなく、若者の集まる街の喫茶店(今はカフェ)でやっていたとか。今でこそ、スタバで勉強している若者を見かけるけれど、半世紀ほども前のことだよ。
バイトもやっていたし、ディスコ(当時の言葉、懐かしい。今じゃクラブ?)も他校の男子と行っていたって。バイトもしていなかった私はそんなお金すらないわ。少ないおこづかいをためて、たまに友人と映画を観に行ったな。『ロッキー』とか『サウンドオブミュージック』や『小さな恋のメロディ』とか。みんなが憧れたマークレスターとジェームスディーン。
そして初めて知った「ミスタードーナツ」の味。仲良くなった友人が高校時代からバイトしていて、買ってきてくれた。
「こんなおいしいもの、食べたことない」
と私は驚いたが、同時に18歳にして知らなかったなんて恥ずかしいほど「ミスドー」は有名だったらしい。
合コンで知り合った彼が
「昼飯付き合って」
として連れて行かれたのが、『吉野家』だった。私が知らないことに驚いていた。デートってほどでもない間柄だったけど、今じゃ吉野家に誘われて、のこのこついて行く女子なんていないだろう。私はおもしろかったけど。
どんだけ芋っぽかったのだろう‥‥‥。でもなぜか、その頃の自分が愛おしい。