子どもらが成長期、我が家の牛乳消費量は最高時で1日5Lだった。特に次男が好きだった。食事といってもパンならば理解できるけれど、ご飯にも牛乳、おやつにも牛乳。せんべいだろうが、ポテトチップスだろうが、ドーナツはもちろん、全て牛乳。水代わりだったのだろう。

 

 長男高校生、長女次男中学生、その頃の消費が一番激しかった。おつかいで、スーパーに行ってもそれだけで5キロにはなっちゃう。買いたい食品は他にもたくさんある。暑さが増してくるこの時期から4カ月がピーク。

 

 その他の季節はそこまででもないから、冷蔵庫に3本入っていれば、

「今日はいけるかな?」

と牛乳購入をさぼるときもあった。

 

 毎日、有名な〇〇乳業さんが宅配もしてくれるけど、それに頼るには金銭的に無理だった。

 

 ある日の夜、次男が

「おかあさん、牛乳があと1本だからね」

と訴えてきた。夜だよ、夜なのに?あとは寝るだけでしょ?明日の朝分があればいいんでしょ?

 

 本当は子どもらが買ってくればいいが、3人ともスポーツ系の部活に励み、帰宅後はクタクタ‥‥‥。定期試験前にも活動はあったりして、やっぱり母としては自分が行かなくちゃ、と思った。

 

 夜11時にはスーパーは閉まっている。仕方なく、コンビニに自転車をとばした。その時間帯は、会社帰りのスーツ姿の男性、ちょっとお酒の入ったきらびやかな男女、スウェットの中年男性、男子学生らの聖地のようなコンビニに、普段着姿のおばさんが慌てたようにやってくる。かごに入れた5本の牛乳‥‥‥。

 

 会計時に店員さんから

「ウチの牛乳、そんなにおいしいですか?」

と言われ、思わず

「ハイ」

と答えてしまった。

 

 スーパーより高額でも仕方がない。仕方なく行ったコンビニですが、1Lを5本なんて、店員さんがそう思ったとしても無理はない。

 

 牛乳のおかげかどうかわかりませんが、長男次男長女、デカいです。