夫と2人暮らしになった今では、この言葉は夫の前でしか言えないが、時々子どもたちの前でも言ってみる。家族みんなが

「そうだ!そうだ!」

と言ってくれる。おそらく適当に答えているのだろうとわかっていても、私は気分を良くする。

 

 だからと言って私は政治に詳しいわけでもない。私が好きなのは子育てや教育についてだ。自らの子育て、楽しんできた。大人がいなければ生きてゆけない乳飲み子から始まり、病気の時も受験の試練も共にハラハラし、ドキドキしてきたその思いは私にとって宝物だとさえ思っている。

 

 末っ子が幼稚園入園と同時にパートを始め、転々としながら続けてきたが、基本的には子どもの帰宅時間には家にいた。専業主婦?という環境で子育てをできたこと、感謝している。

 

 全くの他人であっても子どもの一生懸命な姿、思わず笑えるしぐさや言葉、突っ込みどころ満載でおもしろい。苦手なことがあれば一緒になって何とかしようとしたいし、もちろん楽しいことも共にやりたい。そして、今、その真っただ中にいらして、頑張っているパパママを応援したい。

 

 ネグレクト、虐待、などの言葉にはすぐに反応する。たった5歳にも満たない子たち、生まれてきた意味を考えると切ない。どんな思いをして毎日を過ごしていたのだろう?

 

 そうして私は、お金や様々な支援はもちろん、子育ての重要さや楽しさを知ってもらうことも、少子化対策の大きなカギだと思っている。

 

 「女性の社会進出」が大きく叫ばれるが、そちらにばかり舵が傾いているようで私は気になる。もちろん仕事をしたい女性にはエールを送る。応援している。ただ、もしかしたら中には

「本当は専業主婦として子育てをしたいが、お金の問題があるから働かざるを得ない」

とか

「働いていないと肩身が狭い」

とか

「仕事をしていないと社会から、はたまた、時代から遅れていく気がする」

と思って無理しているママたちはいないか、と気になる。自信をもって、家事育児をすれば良い。それらは立派な役目だ。何より、子どもの成長を見逃すなんて、もったいなさ過ぎる。

 

 出社、退社途中で必ず見かける。あのママチャリに子どもを乗せて、すごい勢いで走っているママたちに余裕などない。そしてママの後ろで子供たちの泣いている姿も多い。

「保育園に行きたくないよ~」

なのか、はたまた帰りでは、

「スーパーに寄って、お菓子買いたかった~」

と訴えているのか。そんな時のママたちの顔は「無」だ。

 

 「はいはい、ごめんね。ママはこれからお仕事だから」

でもないし

「早く帰ってご飯の支度しないと!それにお兄ちゃんが帰ってきちゃうんだから(怒)」

でもない。そんな言葉を出そうものなら、子どもたちがさらに大きな声や涙で訴えてくるのがわかっているから、なにも反応しない。無言でただただ険しい顔でペダルをこいで、保育園や幼稚園、暗くなってからは家へと急ぐ。そんな様子に私の心は痛む。

 

 政治家にこれらの現実を知って欲しい。

 

 『異次元の少子化対策』

ただお金をばらまくだけ、はだめだ。もちろん、もちろん、お金は大事。子育てにはお金がかかることも知っている。まずはお金ありき。でもその財源はどこからもってくるのか?領収書のいらない、思うが儘に使える政務活動費、庶民の私たちから搾り取る前に考えていただきたい。

「選挙に使う」

とおっしゃるなら、そんな大金を使わねばならない選挙のあり方を考えていただきたい。

 

 「女性を大臣に起用した」

とふんぞり返る政治家さん、私はただそんなことだけではごまかされませんよ。女性の社会進出だけを喜ぶのではなく、男性の子育て進出、女性が専業主婦として地位を確立する、それらにも目を向けてほしい。

 

 子育てをしながら働いてる女性議員さんを応援しているとおっしゃる男性議員の方々、私はそれにもだまされません。急な発熱に周りの同僚に何度も頭を下げながら、仕事最中に保育園にお迎えに行かなくちゃならない肩身の狭さ。迷惑かけている申し訳なさ。

 

 政治家ママももちろん子どもに対する愛情は同じだと思うが、高いお金で「1対1の急なお願いにも対応してくれる保育者」がバックについているのではないかと、そんな見方をしてしまうのは私だけだろうか?

 

 でもね、最近小学生がお顔の整形するってニュースでやっていた。ほんの少数親子のことだと思うけれど、子育て支援金を整形代にされてもなぁ。だから現金ばらまきはやっぱり反対。だったら、まず教育費、大学まで無償がいい。専門学校も当然含めてです。それも

「2人だか3人だか大学在籍時のみ」

みたいな分かりにくい、小出しにするような無償化ではなくて、「異次元」と名付けるならば完全無償化してください。財源?財源は‥‥‥、先ず政治家からしっかりきっちり税金を徴収する仕組みづくりから。

 

 そして、お仕事をしたい女性は安心して取り組める、子育てしたい方も自信をもってできる世の中がいい。

 

 なぁ~んて、私は子育てママの応援をしたいけれど、対策へのダメ出しばかりで、それに代わる大きな秘策があるわけでもなく、やっぱり大臣は無理か‥‥‥。

 

 でもいつか②に続きます。