自分は結婚後、子育てに忙しく、おしゃれに気持ちが向くことはなかった。40後半になって、ピアスに興味をもった。肩こりの私はネックレスとか、鬱陶しい。指輪も独身時代は複数個つけるのが好きだったけれど、結婚してからは家事育児に邪魔となり、つけなくなった。

 

 イヤリングをしていた時期もあった。ある時、最もお気に入りのものを「ここ一番のお出かけ」につけて行った。ところが、出先で片方がないことに気づいた。がっかりした帰り道、家の門の前にきらりと光る何かが‥‥‥。「もしかして」と慌てて近づいてみたら、車にひかれてペシャンコになった私のイヤリングだった。出かけてすぐに落としたわけです。失くしたと気づいた時よりさらにショック。それなりの金額したしなぁ。若者のように片側だけ付けるセンスは私には無理だと処分した。

 

 そんなこともあって、ピアスに惹かれた。落とす心配もない。安く手に入るのも魅力だ。それに、それだけでおしゃれになれる気がするのだ。Gパンでもなんならスエットでもジャージでもピアスひとつ付けているだけで、大きく違う。が、開けるには一体どこに行けばいいのか?若い方は、自分たちでホチキス状のもので開けるとも聞く。いいかげんなところであとで後悔したくないし、ちょっと恐怖もあった。

 

 ところが、長男が就職して少し経った頃

「視力回復術(レーシック)を受けた」

と言い、長女は大学が決まったとたん、勝手に友人とピアスを開けてきちゃった。

「え~っ」

という私に

「おかあさんってそんなに神経質だったっけ?」

「いつもの6人仲間だよ。A子(仲間の1人)ママの友人が耳鼻科医で、その先生にやってもらったから大丈夫」

って。事後報告が気に入らないんです!!

 

 しかしながら、それらが私の背中を押したようで、40後半にして、ピアスデビューしました。

 

 ある時、久しぶりにお会いしたママ友に

「いいなぁ。おしゃれ~。私もやりたいんだけど勇気がない。だれか一緒に行ってくれる人を探すわ」

と言われた。

 

 その後、ばったり会った彼女の耳、なんにもなかった。どうしたのか聞いてみたら、お仲間(私は知らない方です)が見つかり、一緒に行くのをすごく楽しみにしていたら、その前日に連絡があったそう。

「主人が『せっかく親にもらった大事な身体、わざわざ傷つけるなんて』って言うから、やめるわ。ごめんね」

だって。私の友人はがっかりして

「『大事な身体に最初に傷をつけたのはオマエだろー!』って彼女に代わって言ってやりたかったわ」

と私に報告してくれました。

 

 そうそう、昔は「大事な身体に傷をつける」って言ったわ~。今の若い子たちは

「なんのことですか?」

でしょうね。そして、私の友人のご友人さま、旦那様の言うことに素直に従うとは。

 

 反対をする夫ではないが、相談もしなかった私は15年以上ピアスを楽しめています。