高校時代の集まりがある。若くして亡くなったクラスメートの偲ぶ会として始まり、毎年集まるようになった。もう20年だ。そうなると、話題はいろいろ。最近はそれぞれの趣味の話が多いかな?ゴルフ、旅行、映画、自らバンドの一員でライブをやっている男性も。ご多分に漏れず、健康、親の介護ももちろんです。あとは当然、高校時代の思い出。なんで同じ話題で毎年盛り上がるかねぇ。まあ、それが学生時代の友人の良いところね。

 

 それはそれで面白いが、私がちょっと注目している男性がいる。彼は理系まっしぐら、当時は物理の成績が飛びぬけていた。でも物腰が柔らかくて、ポワ~ンとしているのよ。その彼、小学校3年生の時の担任の先生の算数の授業がすごく面白かったらしい。そこから理系脳になったのか、もともとだったからなのか、その先生の授業が響いたのかはわからないけれど。今度お会いした時には、そのあたり、もう少し詳しくお聞きしなくちゃ。

 

 その彼が、聞いてきた。

「beachan、子どもと孫とどっちがかわいい?」

彼にはまだ孫はおらず、(そう、その集まりの中でも女性にちらほら、男性にほんの少し孫ができたよ、って頃だった)勤務先で、男性と女性に聞いてリサーチしていると言うのだ。こういうところが彼らしい。

「子ども」

と即座に答えた私に

「やっぱりそうか~。僕の調査で女性はほぼほぼ100%と言っていいくらい子どもで、男性は8割くらい孫なんだよね」

と、彼。

 

 私、こういう話、好きなんです。そして、どうしてなんだろう?とか、考えるわけ。私も孫はかわいい。目に入れても、とは思わないけど、そもそも入らないし、とにかくかわいい。ただただかわいい。一方の子ども、健やかなるときも病める時も、じゃないけど、風邪をひけば早く熱が下がれと看病し、友達間で問題があれば一緒に考え、入試も見守り、部活で応援し、とにかく楽しいことだけでなく、大変なことも辛いときも全部一緒にやってきた。子どもらは「余計なお世話」と思った時期もあったかもしれないが。

 

 夫は孫がおもちゃのラッパを吹けるようになったと驚き、喜び……。

「いやいや、我が子もやってましたから」

と私は孫の成長を喜びつつ、冷めた目で夫を見る。寝返りした、ハイハイした、立った、歩いた、全て見てきましたよ。

 

 私たちの頃はまだまだ男性が働き、女性が家のことをやる、そんな時代だったのだろうな。そのうちこの割合が大きく変化する時代もやってくるかも。な~んて、考えたりするのが好きな私です。

 

 でも、この「母と父の子育てに関わる時間の違い」が「子か孫か」の答えの一つの理由になっているのではないかという私の考え、自分ではけっこういいセンいっていると思うんだけど。