過去にも柚子についてのブログを書いた。
 
 
 柚子はなかなか実を付けない。我が家の柚子も長いこと「大バカ」だったけれど、10年ほど前から実をつけるようになった。「おりこうさん」になったわ。
 

色付きはじめましたニコニコ
 
 その年によって、数の差はあれど、ご近所さんにもおすそ分けをして喜ばれている。その「おりこうさん」になった経緯ですが、10年位前に、久しぶりに会った叔父と柚子の話になった。私が、
「何年たっても実を付けない」
と言ったら、
「柚子は大バカだから、買ってきた実を適当に枝にさすと、自分が実を付けたと勘違いをして翌年から実がなる」
と言うのだ。実際叔父の家ではそうして翌年から毎年実がなっているらしい。
 
 まさか、と思ったが、ダメもとで私も試した。すると、おやまあ、翌年に3個の実がなったではないの。叔父にしても我が家にしても、そろそろ実をつける時期に重なったとは思う。まさか、1年目の柚子に実をさしたからと言って、2年目に実をつけるなんてことはないだろうから。
 
 さて、お配りしたご近所さんのお一人、実はお庭に柚子の樹があって、やっぱり全く実をつけないと言う。そこで、例の「叔父の話」を披露し、冗談半分で我が家で収穫した1個を枝にさした。
「半年後が楽しみね」
なんて言いながら、2人でそのなんとも不格好な柚子の樹を眺めた。
 
 そうして時が過ぎた。案の定、まったく気配がない。
「花も咲かなかったし、そりゃそうよねえ。そんなバカな話はないわよねえ」
とご近所さんと笑いあった。
 
 ところが、今年、実をつけたんです。あれから3年は経っていると思う。翌年じゃなかったってことは、やっぱりあの話には信ぴょう性がなかったわけだ……。そりゃあ、私だって信じてなかったもの。
 
 ところがところが、実が成長するにつれ、どうも姿形が違うとのこと。私もこの目で確かめたけど、う~ん……。それは柚子ではなかったというオチです。葉っぱもあの独特な形(翼葉というそうです)でトゲもあるし、柚子と信じていたらしい。
「では、いったい何の樹だろう?」
あとは、収穫して、切ったあとの香りで判明することでしょう。
 
 あの「叔父のなんちゃって柚子神話」はまだ生きているってことだ、と半信半疑ながら私は思っている。どなたかご自宅でなかなか実をつけない柚子があったら、お試ししてみませんか?