父は小さい頃、父親(祖父)が畑で収穫したスイカを集荷場まで運ぶ際、

「持って行かないでくれ~」

と言って、リヤカーにつかまり、そのまま引きずられていったらしい。それほどスイカが好きだったそうで、私も同じ。

 

 小学生の頃、夏休みには母の実家に1週間ほど泊まりに行っていた。いとこが集まる。多い時で7~8人かな?伯母さんが、家の前の小さな川で冷やしておいたスイカをおやつに切ってくれる。その切り方が、真ん中と端っこに分かれて大きさがまちまちになる切り方だった。

これですショボーン

 

 母方の従姉妹兄弟​​​​​​の中で一番年上は私。真ん中が欲しい気持ちをぐっとこらえて、私は最後に手を伸ばすから、いつも端っこの部分。赤くて甘い部分が皮の上にちょこんとついたあの部分。

 

 ある時、それを見ていた祖父が言った。

「この切り方だとbeachanがいつも端を食べているから、平等に切ってやれ」

 

 おじいちゃんはいつも穏やかで、大きな目で全体を見ていた。私たちを平等に見てくれていた。自分よりまず、人に「どうぞ」と言う優しい人だった。

おじいちゃんは亡くなってもその言葉は私の中で生きている。

この切り方で食べるスイカ!

猛暑の今年は格別おいしいグッド!