私、自分の卒業証書、まじまじ見たことなかったなあ。子どものだって大して見てこなかったんだ、って発覚する事件?があった。

 

 長男の中学校卒業式が終わり、その春休み、我が家は浮かれていた。高校受験も終わり、長女、次男もまだ小学生、部活動などもなく、この春休み、どこか旅行でもしようかなんていう話も出ていた。

 

 そこに卒業した中学校の担任から電話があった。そういう時って、(えっ?うちの子、何かやらかした?)と思うのはなぜ?卒業しても3月31日までは中学生だって聞いたことあるし。が、実際はお詫びの電話でした。

「卒業証書に割り印がなかったから、本日から3日間、卒業証書を持って学校に来てください」

と。

 

  その話は、ママ友間ですぐに広まった。すると、あるお母さまがそれに気づいてすぐに中学校に知らせたらしい。私は、それを見つけたママを褒め称えましたよ。大体卒業証書って、あの黒っぽい、茶色っぽいワニ皮模様みたいな筒に入って持ち帰る。それを出してきちんと見るって……。我が家なんて出してもいなかったわ。反省しなければいけないわ。そのママさんによると、この度の卒業式は末っ子の三男君、これで最後だと、義務教育を受けさせるという親の責任を果たした、と感慨にふけり、じっくり見てみようと筒から出して広げたんだって。そしたら、なんか足りない……、なんか間抜けな証書だなあと首をかしげていて気づいたんだって。学校印?と上につくべき割り印、確かにどちらか欠けていたらおかしいだろうね。

 

 さて、春休みの真っ最中に、証書を持って学校を訪れ、指定された教室へ向かうと、そこの入り口には各クラスの担任、副担任、勢ぞろい。深々と頭を下げられた。中には、受験も、卒業式も終わったとばかりに海外旅行なんてご家庭もいただろうし。そんなお宅にはあとから先生が訪れたかもしれない。

 

 式当日、それなりの人数の中学校だったから、卒業証書授与は、確か、名前を呼ばれて全員が立ち上がり、クラスの代表が壇上で受け取ったと記憶しているけれど。それだって校長は複数回目にしているよね。式終了後、クラスごとに教室で一人一人に授与されたと思う。担任も気づかなかったんだね。子どもなんて絶対わからない。

 

 だあ~れも気づかなかったんだね。おしまい。