男尊女卑のムードがある。

自分は信頼されていない。

会議が長い。

人数が多すぎる。しかし、実働しているコアなメンバーは半分ほど。

内部に温度差がある。

会議中に寝ている人もいる。

熱意のない人間に仕事を任せると、質が低いものとなり、かえって無駄な作業が増える。

 

これは、GPS捜査の違法性を最高裁で認めさせた弁護士:亀石倫子(かめいしみちこ)さんの著書『刑事弁護人

 

 

』の中に出てくる、弁護士団の在り方について亀石さんが感じたことです。

 

弁護士団に限らず、多くの職場・組織に当てはまることです。

男尊女卑は男の職業とされるもののなかだけでは?と思うかもしれませんが、そうではありませんよ。女性は年齢に応じたハラスメントを女性である限り受け続けています。

女だから信頼されない。

男中心だから会議が長い。

男はたいした仕事をしていなくても、居眠りしていても、質の低い仕事をしていても、男ゆえ許される。認めたくはないですが、日本の現状です。

 

亀石さんは被疑者と顔を合わせたとたん、がっかりされました。

口にこそ出さないものの、女か…若いな…刑事事件の経験なさそうだな…

しかし、最後には弱気の被告人を励まし、最高裁で、GPS捜査は違法であるとの判決を得ます。

 

女性活躍どうこう言おうが、前途は多難です。

だからって、なんですか。

女性差別のないユートピアみたいな職場があるとでも?

差別を克服した先にあるのはさらなる困難です。

でも人生とは苦難の連続。

それが人生です。

楽しいばかりの人生では、しまいには楽しいことも楽しくなくなるのです。

苦難というスパイスも必要。