自分にやさしく、自分をゆるす。
前回は「人を責めて批判したくなる時」でした
20代の頃、私は
あるブランドのバッグに憧れ、
がんばってお金を貯めて
ようやく手に入れた
ことがありました
初めてそのバッグを
手にした時の喜び・興奮は
非常に大きく、
本当に嬉しかったことを
よく覚えています。
これで私も一人前だ
なんて
優越感に浸りましたf^_^;
でも、、
本当に不思議なのですが、
ようやく憧れのバッグを
手に入れたにも関わらず、
しばらくすると私は
もっとグレードの高いバッグを
いくつも持っている人が
気になるようになりました
そして私の優越感は、
「私はこのランクのバッグを
たった1つしか持っていない」
という劣等感に
いとも簡単に変わりました
あんなに憧れ、心待ちにして
ようやく手に入れた
最高のバッグだったはずなのに、
私は満足することなく、
もっとグレードの高い
新たなバッグを
欲しがっている自分に心底驚き、
大きなショックを受けました
私は一時的な満足感、優越感に
浸ることはできましたが、
それは長く続くものではなく、
すぐに人と比べて
劣等感を持つようになり、
さらなる渇望感に
ふり回されることになったのです
「これさえ手に入れば
幸せになる、満たされる」と思って
手に入れた物によって、
より大きな劣等感や渇望感に
苦しむことになるとは。。
私の幼さ、弱さを
端的に表していたなぁ...と
感じます(涙)
しばらくして私は
ブランド品への興味が薄れていき、
そのバッグも手放しました。
若かりし日の
ほろ苦い思い出です(^◇^;)
私たちは、
この世に生まれ落ちた瞬間から
否応なく「比較・競争」の世界を
生きることになります。
隣の子と比べられ、
近所の子と比べられ、
クラスの子と比べられ、
同期の人と比べられ、
そこで
成績
年収
肩書き
資産
などで「優劣」を評価されます。
その集団の中で
高い評価を得ると、
「勝ち組」「成功」という
勲章をもらえて
「一時的な優越感」を味わえます。
でも、それは
ほんの一瞬の喜びにしか過ぎず、
実は果てしない「競争」のスタート
となるのです。
その集団の評価基準で
一旦勝利を手にして
「成功」と認められたとしても、
すぐにまた
別のより大きな集団での
「比較・競争」が待っていて、
そこで勝たなければ、
「成功」は手に入らないのです。
子どもの頃から
「競争に勝つことが人生の成功だ」と
教えられ、
それを信じ込んできた
私たちは、
いつの間に
エンドレスな競争社会に
呑み込まれ、
息つく暇もないまま
走り続け、
でも、がんばって
1度勝ったとしても、
「上には上がいる」
という現実を
次々と突きつけられ、
消耗し
劣等感に苛まれ、、、
そんなことに
人生を費やしてはいないでしょうか。
「優越感」は「劣等感」の裏返し。
どちらも根本は同じです。
「比較」という
同じ土台から生まれている
ものです。
目に見える結果で
人から承認されようとする限り、
私たちは「比較の世界」に
捕まります。
そこでは自分の価値は
相対的で、
上がったり下がったり
のくり返し。
「優越感」と「劣等感」の
ジェットコースターから
永遠に降りられず、
「自分であること」から
切り離されたままです
そんなエンドレスな
「比較・競争」の世界から
抜け出すには、
まずは
世間が決めた
「勝ち」とか「成功」の基準を
自分が盲信していないか、
考えてみる必要がありそうです。
疑うことなく、
世間がもてはやす
学歴
勤め先
地位
肩書
年収
家柄などで
認められようとしたり、
自分や他者を
計ったりしていないか。
そして、
その基準で生きることは
本当に自分に
「幸せ」や「成功」を
もたらしてくれているのか。
人が決めた基準にふり回され、
不安になったり
焦ったり
優越感と劣等感を行ったり来たり、、
そういうことは、
果たして本当に
自分の「幸せ」「成功」と
呼べるのか
私たちは
自分の「幸せ」や「成功」を
自分でよく吟味し、
【自分で定義】する必要が
あると思うのです
そのためには
他の人ではなく、
『自分』を生きる自分であること。
つまり、世間や他者基準の
「幸せ」や「成功」に
自分を当てはめるのではなく、
自分という人間をよく知り、
自分の「幸せ」「成功」を
自分でちゃんと見つけ出し、
自分の「幸せ」や「成功」の定義に
根付いた自分を生きること。
自分をふり返っても
それが本当に大切だと感じます
世間基準の
「幸せ」や「成功」を盲信し、
生きづらい人生を
送りたくないなと
私は思うのです
一度きりの自分の人生。
大切に自分を生きたいですね。
さいごまで読んでくださって
ありがとうございました
あなたの毎日が
やさしく健やかでありますように
幸せな自己実現の専門家
【心理カウンセラー, メンタルコーチ, 家族相談士】
江杉侑記