相思相愛。 | 勇々自適。

勇々自適。

役者、鈴木洋平君が日々のよしなしごとを語っている様ですよ。

こんな時勢ではありますが。

毎日、絶えず演劇をやらせてもらっている。


稽古、レッスン、授業、打ち合わせ。

家中でのリモートあれこれ、各種執筆作業。キャスティング作業。ディレクション作業。等々。


お陰様で日々の睡眠時間はすこぶる少なく、毎夜限界まで活動して寝落ちする状態だ。


この半年一年は、日を追う毎に仕事量が増え、本当に毎日ギリギリなタイムスケジュールで動いている気がする。電車の一本すらも乗り過ごせない。


一つ一つの現場での接点は微々たるものなので、それだけの案件を抱えながらには見えない様に振る舞っているが、実はその日その日、一つの現場が終わった瞬間、即次の現場の脳に切り替えている為、去り際や移動中等はもう余り周りが見えていない。

完全に脳内の情報アップデートに意識を傾けている。



とはいえ、自分一人で出来る仕事量の限界はある。

その時頼るべくはやはり人というもので、僕の周りには運良く頼れる人達がたくさん居てくれている。


僕の脳内を具現化してくれる人。

僕の負担をサポートしてくれる人。

僕の代わりに動いてくれる人。

等々。


現在、緊急事態宣言が発令され、様々な芸能活動がまた規制下に晒される日々だ。


無念にも身近な作品達や活動達が中止や延期を余儀無くされている。

その報告を目に耳にする度、我が事の様に胸が苦しくて苦しくて泣いてしまう。

産まれ来る我が子をその手に抱かずまま目の前から消し去るなんて。

耐えられない。耐えられるはずがない。


本当にこの国を動かしている人々には、お金や時間の負担以上の苦しみを我々に負わせていることを自覚して欲しい。



代わって、自分はどうか。


運が良いのかどうか分からないが、この時勢下でも仕事量が全く変わらない。

むしろ、増え続けている。

本当に有難いことだ。


流石に、この時勢が故にいつも以上に策を講じなければならない現場が多いので、その部分に時間と労力は掛かっているのだが、活動量は全く変わらない。増え続けている。



周りの人達が、現場がなくなり、つまり仕事がなくなり、大変な思いをしている中で、何故自分はここまで潤沢に仕事にありつけているのだろうかと考える。



ある人は言う。

僕は演劇の神様に愛されているらしい。


で、僕はこう思う。

いや、僕が愛されている以上に、僕は演劇を誰よりも誰よりも誰よりも愛しておりますよと。

いかなる時勢も吹き飛ばし、活動し続けられるのは、お互いに最大限の愛を交わし合っているからなのかと思う。



今、奇しくもシェイクスピア作品の演出も担当している。

彼の作品や言葉達と毎日毎日付き合う度、成る程この人も演劇を愛し、演劇に愛された方なのかなと思っている。

この出会いもまた運命だ。



だが。

先にも述べた通り、僕は周りの人達に支えられてやっとの半人前だ。

だが、いずれそれが一人前になった時、必ずや恩恵を頂いた方達に恩返しをしようと思う。


この慌ただしい日々は年内ずっと止まることなく続くが、その甲斐あって、きっと来年以降はもっと人とお金を動かせられる様になるだろう。


ご迷惑かけている方々。

僕は必ず恩は恩で返す漢です。


今受けている恩恵全ては、正直我の名に懸けて、必ず御礼申し上げます。



さて、明日も一日、演劇漬けの日々だ。

楽しみながら闘い続けるよ。


眠いけど、演劇してる時だけは全ての疲れを忘れるよ。



演劇Love。