サイズを自分サイズに補正したい、

それを

形を変えずに補正をやりたい、

となったときに


じゃあどこでどのように立体の形が

決まるんだろう?

て疑問がでてくるじゃないですか。




(立体の基本ルール)


立体がどのような形になるかは

3つの面が向き合う角の

それぞれの面におけるカドの角度

で決まります


型紙がどうとか

洋裁がどうとかではなくて

立体図形全般での

原理原則です。



この手の「学校のお勉強」は

いくつかの別々の現象を

まとめてギュッと表現するので

どこでどのように使われてるのか

現場を知らないと

理解までにはいたらないものです、

だから

子どもの頃にわからないのは

実は

ごく当たり前なんです。


でもないと不便なことが

大人になってから

何かにつけて経験すると思うので


ガチな学びとして

大人になってから

自分の興味との関連で

知識をつまみ食いできる場所が

あってほしいんだよね。






胴体部分で説明すると

「面」と呼べる部分は


・前身ごろ

・後ろ身ごろ

・衿ぐり部分の丸い穴

・左右袖ぐり部分の丸い穴

・裾線で囲まれる楕円


の6つ、という捉え方をします。





このうちの3つの面が向き合うところ


縫ったあとに

縫い合わせる線と

そこから繋がるそれぞれのパーツの線、

みっつの線がぶつかる角


となると


具体的には


☆肩線の両端の角、と

☆脇線の両端の角。


ですね。

ここの角度を変更せずに


身ごろが自分の体にとって

十分な長さ面積が確保できるように

幅と丈を調整する、


ということになります。



線は平行に移動させると

角度は変わらないので、


この原理原則を頭を使わずに

少ない手順でやる方法が


型紙に端から端まで線をひいて

そこを基準にたたむ / 切り開く


と表現される作業になります。


確実で失敗なく

サイズだけを変えるなら

このやり方です。




少し手間をかけて

意図通りのサイズ変更に

ステップアップするならば


肝心なところの角度を変えないように

できるのであれば

開いたりたたんだりの量を

途中で変えても大丈夫


という表現をつけ加えてください。



特に


身ごろBLの上側と下側とで

調整したい量が違うのが

自然じゃないかと思います。


その場合、


1) お手本型紙の

肩線の両端

脇線の両端

を写し、

そこへ目安とするための

地の目線とそれと直角に交わる線を

別の色で描き込み

ピースとして切っておく


2) 囲み製図の要領で

自分のほしい丈と幅を描く


3) その丈と幅に近くなるように

(ジャストにならないときは大きめで)

1で作ったピースを配置


4) その状態で角から角へ直線をひき、

曲線はどちらも「その続き」になるよう

滑らかに繋げる。


5) カーブが上手く描けなければ

3の配置からやり直す



重力がかかって隙間ができにくいところで

ゆとりを増やすと

サイズが合わなくなるので

角のピース配置は

上から順に決めるのがよいかと思います。




この補正のやり方だと

衿ぐり

袖ぐり

のカーブをいかに「都合よく」描けるか

が技術の鍵になる気がしています。


人のサイズを測って型紙をおこす作業は

ひたすら長さに忠実であることが

キモなので


カーブは

遠目に見たときの全体的な形が

もともとのカーブに似てなくても

問題ナシと割り切るのも

大事だと思う、

ただ

そう割り切ったとしても

繋がりの角度だけは守らなきゃです。





どんなに気をつけても

基本から

外れてしまいやすい場合というのがあって


ダーツがある型紙は

ダーツそのものをいじってしまうと

大事な角度をキープしたまま

線を繋げることが

ほぼ自動でできなくなってしまうので


補正前に選ぶ型紙は

ダーツの位置と量が

もともと自分に合うサイズのものか

(そうすればダーツにノータッチで

補正可能)、

それか

ダーツのない型紙を選ぶか。


そのどちらかでないと

補正はむずかしいんじゃないかと。