【再掲】Only_you☆プレーリードッグな櫻葉♡87 | step and go☆嵐といっしょ☆⋆。°‧★

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こちらのお部屋では、
嵐の空想のお話や、五人への愛、羽生結弦さんごとや、ミュージアム・クラシック・おいしいおやつや日常ごとなど綴っています。
現在、限定にしまっていたお話を、徐々に全員公開に戻していっています。

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(渡海先生Side)



「みや!?いるのか??みや!!」


もつれそうになる足で仮眠室のドアを開け室内に転がり込むと、
静かに窓の近くに佇むみやがいた。

憂いを帯びた姿は、それもまた綺麗でうっかり見惚れそうになる。
でも今は、、


「早く戻れ!!今どれだけ危険な状態なのか分かってんのか?!」

「だって...やっぱり、わすれたくないんだもん」

「みや...。だからってこのままじゃ」

「やだ、、やだ!みや、とかいせんせわすれたくない」

俺にしがみついてきて泣きじゃくって。


「俺がずっと憶えてるから。俺がいつかきっときみを見つけるから。...な?」


落ち着かせようと背中をさすっても、


「いやっ!わたし...わたし...このままでいたい」


ぎゅううって目をつむって、一層しがみついてきて、全く聞く耳を持ってくれない。

だめだ、これ以上時間を掛けられない。


「みや!いい加減にしなさい!!
俺をどれだけ困らせるんだ!」


みやの肩を持って引き剥がした


「とかい...せんせ...?」

「恋人ごっこの時間はもう終わりだ」

「........」

「もう、うんざりなんだよ!
お前は、お前の居るべき場所に帰れ!」

「...とか...せんせ
みや、...ひっく...みや、あいにきちゃだめだったの?」

「きみには、きみの誕生を心待ちにしているひとが沢山いるんだ。その人たちが今、どれ程心配しているか。
コウ先生とイチ先生が、自分の命を削るようにして、どれ程全力でキミの誕生に力を注いでいるか。

みや。何よりもきみのママは、今、文字通り命懸けできみを産もうとしているんだよ」

「ママ...」

「もう帰りなさい。このままじゃ、きみもママも...本当に危険なんだ」

「とかいせんせ...みやは、とかいせんせが...
ひっく...こまらせて.....ひっく...ごめんなさい...」


「...分かったから、もう泣くな。」




「支離滅裂だけど...
もう最後なら。

俺はお前の笑顔を思い出したいんだ。

みや...笑ってくれるか?」


そう言うと、みやは素直に
一生懸命、一生懸命、笑顔を作ろうとしてくれる


こんなに健気で純粋なきみが

どうして悪魔と呼ばれるような...こんな俺なんかを好きになってくれたのか。


「...ありがとうな」


みやのその唇に初めて自分の唇で触れた
優しく柔らかくついばむように...
そして少しだけ深く...

離れると、

「ちゅう??」

びっくりしてどんぐりまなこになって、涙も止まってる。


俺はね、そんなきみが...

愛おしくて可愛くて


好きで好きでたまらなかったよ。



「..きみがしたがってた、大人のちゅう...。さ、早く行きな」




少しづつきみの姿が薄らいでゆく

さよならだ


「元気でな」


言い終わらないうちに、もうきみの姿はかき消されて


そして、耳元をすり抜けた風と共にふわりと香った、もう時期外れの金木犀の残り香に
不覚にも涙が溢れた...

勝手に胸の奥底から辛く寂しいモノがとめどなく溢れ出てきて

それらを制御する事すら出来なくて

自分の嗚咽の声を他人事のように聞きながら、
木偶の坊みたいに
暫くその場で動けなくなってしまっていた


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